胡若愚 (安徽)

胡若愚（こ じゃくぐ）の生涯

胡若愚（こ じゃくぐ）は、二十世紀の中華民国において重要な役割を果たした政治家です。彼は奉天派に属し、青島市長や北平市長代理などの要職を歴任しました。彼の本名は言愚で、字は如愚ですが、後に若愚と名乗るようになりました。同時期に活躍した別の胡若愚とは異なる人物です。

学歴と初期のキャリア

国立北京大学で法学を学び、学士号を取得した胡若愚は、政治の世界に足を踏み入れました。張作霖の招きに応じて鎮威上将軍公署の顧問として任命され、その後、張学良の副官としての道を歩むことになりました。彼と張学良は義兄弟の盟を交わした間柄で、これにより政治的な結びつきも強まりました。

語られる事跡

1925年（民国14年）には北京政府の善後会議委員に選ばれ、同年7月頃には臨時参政院の参政として活動を始めました。さらに、北京の崇文門での政務監督としての役割も担っていきます。1928年（民国17年）の張作霖爆殺事件後、張学良から南京に派遣され、国民政府の蔣介石との交渉に取り組みました。その交渉は成功裏に進み、張学良は同年末に易幟を宣言することになりました。

1930年（民国19年）4月には国民政府で衛生部政務次長に任命され、6月には青島市長に就任しました。翌1931年（民国20年）の2月には北平市長の周大文が辞任したことを受けて、北平市長代理も兼務することになります。またこの年、実業部の開灤鉱務局の督弁にも就任しましたが、同年中に北平市長代理の職務を終了し、1932年（民国21年）1月に青島市長の職も辞しました。

政治からの離脱

青島市長辞任後、胡若愚は天津に移り住み、政界との関係を絶つ生活を送りました。書道や読経、観劇などの活動で日々を充実させていました。国共内戦の末期には、友人である孔祥熙から台湾行きを勧められましたが、彼はこれを拒否し、穏やかな生活を貫きました。晩年は体調を崩し、静養を重ねながら暮らしました。

晩年と死去

1962年、胡若愚は天津にて病により帰らぬ人となりました。享年は66歳でした。その生涯は、時代の激動の中であったものの、大きな影響を残したとされています。彼の功績は、今なお多くの人に語り継がれています。胡若愚の名は、歴史の中で重要な位置を占めています。

参考文献

• - 蘇利鵬・王建一「天津小洋楼之胡若愚旧居」天津網（『天津日報』ホームページ）
• - 徐友春主編『民国人物大辞典 増訂版』河北人民出版社、2007年。
• - 劉寿林ほか編『民国職官年表』中華書局、1995年。

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