脇坂安清

脇坂安清（わきさか やすずみ）は、江戸時代中期の大名であり、播磨国龍野藩の第3代藩主として知られています。龍野藩脇坂家の5代目当主であり、官位は従五位下淡路守でした。

貞享2年（1685年）8月6日、第2代藩主であった脇坂安照の長男として江戸で生まれました。元禄11年（1698年）9月28日には、5代将軍・徳川綱吉に拝謁し、元禄12年（1699年）12月には従五位下伊勢守に叙任されました。宝永6年（1709年）11月13日、父・安照の隠居に伴い家督を継ぎました。その際、脇坂家が代々名乗ってきた淡路守への変更を願い出て、伊勢守から淡路守に改めました。また、弟である安利に2000石を分与したため、龍野藩の石高は5万3000石から5万1000石へと減少しました。

正徳元年（1711年）には、朝鮮通信使を東海道三嶋駅にて饗応する役目を果たしました。さらに、正徳4年（1714年）4月には、勅使饗応役として伏見宮貞建親王の馳走職を担うなど、藩主として重要な役割を果たしました。

しかし、享保7年（1722年）2月9日、父・安照に先立ち38歳という若さでこの世を去りました。跡は三男である安興が継ぎました。

系譜
父：脇坂安照（1658-1722）
母：岡部直好娘
正室：カメ - 秋月種政娘
側室：貞性院 - 武藤喜六娘
側室：慈性院 - 鵜川内蔵助娘
三男：脇坂安興（1717-1747）
生母不明の子女
男子：脇坂安貞
男子：清次郎
女子：甘露寺規長継室
女子：内藤政里正室
女子

脇坂安清は、若くして藩主となり、様々な役目をこなしながらも、短い生涯を終えました。しかし、その間には、徳川将軍への拝謁や朝鮮通信使の饗応、勅使饗応役など、藩主として重要な事績を残しており、その名は歴史に刻まれています。

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