脇浜紀子

脇浜紀子の経歴とメディアへの情熱

脇浜紀子（わきはま のりこ）は、1966年12月17日生まれの、京都産業大学現代社会学部現代社会学科の教授です。彼女は、読売テレビのアナウンサー、プロデューサーとしてのキャリアを経て、研究者、教育者としても活躍しています。

生い立ちと学生時代

兵庫県神戸市で育った脇浜は、経済的に恵まれない家庭環境で、小学校時代には何度も転校を経験しました。学費を稼ぐために、家庭教師や展示会でのナレーターコンパニオンのアルバイトをしながら、神戸大学法学部に進学しました。

大学在学中には、1年間オーストラリアのブリスベーンにワーキングホリデーで滞在し、スキューバダイビングのインストラクターとしても活動しました。バブル期の日本では、新卒採用が容易だったこともあり、テレビ局の仕事に興味を持ち、就職活動を開始しました。

読売テレビでのアナウンサーとしてのキャリア

読売テレビの採用試験では、当初スポーツディレクターを志望していましたが、社長面談での「よくしゃべる」という印象から、アナウンサーとして採用されることになりました。入社後は、「ズームイン!!朝!」の気象情報や近畿地区リポーターとして活躍し、近畿地方各地を飛び回る日々を送りました。

また、「週刊トラトラタイガース」の担当として、阪神タイガースや近鉄バファローズの取材も経験しました。1997年には、社内選考に合格し、アメリカの南カリフォルニア大学に社費留学。コミュニケーションマネージメントの修士号を取得しました。帰国後は、研究成果をまとめた処女作を出版しました。

研究者としてのキャリア

2002年には、大阪大学大学院国際公共政策研究科の博士課程に社会人学生として入学し、2010年に博士号を取得しました。博士論文では、地域情報発信の重要性について研究しました。

大学院在学中には、京都精華大学や京都造形芸術大学で非常勤講師も務め、後進の指導にも力を注ぎました。

メディアへの革新的な取り組み

脇浜は、東日本大震災の際には、個人でUstreamやニコニコ生配信チャンネルを開設し、被災地の情報を発信しました。読売テレビ勤務時代にも、自社でニコニコ動画公式チャンネルを立ち上げるなど、メディアの可能性を追求しました。2012年からはNPO法人HINTにも加入しています。

プロデューサーとしての活躍

2015年、アナウンサー職から編成局コンテンツビジネスセンター・コンテンツ事業部へ異動し、副部長兼チーフプロデューサーに昇進しました。テレビ番組制作では、IoTを活用した「オープン・イノベーション」の可能性を追求する番組を担当しました。

大学教授としての新たな挑戦

2016年、50歳で早期退職制度を利用して読売テレビを退職し、2017年からは京都産業大学の教授に就任しました。教授としては、地域情報発信のゼミを運営し、神戸市の地域活性化にも貢献しています。

人物像

脇浜は、小学校高学年から中学時代には沢田研二のファンであり、高校時代には野球部のマネージャーや文化祭の実行委員を兼任し、文化祭ではバンドのリードボーカルを担当した経験もあります。読売テレビの同僚とバンドを結成したこともありました。

出身地である神戸市への愛着が強く、大阪へ行くことを嫌がっていたと語っています。また、新入社員時代には、社長の鶴の一声でアナウンサーとして採用されたため、同僚からいじめに遭った経験も語っています。

メディアへの問題意識

阪神・淡路大震災の際には、「ズームイン!!朝!」に出演しており、被災地からの電話リポートを行いました。しかし、テレビメディアの限界を感じ、地域メディア研究の道に進むきっかけとなりました。

震災後、インターネットが普及し始めた頃から、パソコン通信を通じて被災地の情報を発信し、その後も個人でメディアを活用した情報発信を続けています。また、スキューバダイビングを趣味とし、その経験を生かして海中からの生中継も行っていました。

社会への強い発言

ジェンダーフリーを提唱し、選択的夫婦別姓論者であることも公言しています。

主な出演番組

現在

情報スパイス（eo光チャンネル）
078RADIO（ラジオ関西）

過去の出演番組（読売テレビ時代）

ズームイン!!朝!（日本テレビ）
ズームイン!!SUPER（日本テレビ）
ゲツキン!
あさイチ!
あさパラ!
ウキキDEナイト
情報ライブ ミヤネ屋
たかじんTV非常事態宣言
アースマラソン
かんさい情報ネットten.
NNNストレイトニュース
NEWS ZERO
おはよう!ドクター
鳥人間コンテスト選手権大会
ワイワイ冬の感謝祭 笑いの百年を大解剖!よしもとお笑い珍百科
Y@cafe（インターネットラジオ）

過去の出演番組（読売テレビ退職後）

情報スタジアム 4時!キャッチ（サンテレビ）
おはようコールABC（朝日放送テレビ）
たかじんのそこまで言って委員会→そこまで言って委員会NP（読売テレビ）
昼間っから激論バラエティ 胸いっぱいサミット! （関西テレビ）
三上公也の情報アサイチ!（ラジオ関西）
シネマクエストラジオ（ラジオ関西）
ばんばひろふみ!ラジオ・DE・しょー!（ラジオ関西）
辛坊治郎 Sunday Kiss（Kiss FM KOBE）
ゴジラvsデストロイア（映画）

制作番組

ytvアナウンサー向上委員会 ギューン↑（チーフプロデューサー、ナレーション）
ハッカテン〜HACKATEN〜（チーフプロデューサー）

著作

『テレビ局がつぶれる日』
『ローカルテレビの再構築〜地域情報発信力強化の視点から』
『地域メディア力−日本とアジアのデジタルネットワーク形成』（共著）

まとめ

脇浜紀子は、アナウンサー、プロデューサー、研究者、教育者と多岐にわたる分野で活躍しています。メディアへの情熱と地域情報発信への強い思いを持ち、常に革新的な取り組みを続けています。

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