臨済宗大徳寺派

臨済宗大徳寺派は、京都にある大徳寺を大本山とする臨済宗の一派です。

歴史

その歴史は、鎌倉時代末期の1315年（正和4年）に、宗峰妙超（しゅうほうみょうちょう）が京都に大徳庵を創建したことに始まります。宗峰妙超は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての臨済宗の僧侶であり、その卓越した禅の指導によって多くの人々を導きました。花園上皇（はなぞのじょうこう）もその一人で、宗峰妙超に深く帰依し、1325年（正中2年）には大徳寺を祈願所とする院宣を発しました。これにより、大徳寺は皇室の庇護を受ける寺院としての地位を確立しました。

しかし、大徳寺は幾度かの災禍に見舞われます。1453年（享徳2年）には火災が発生し、さらに応仁の乱（1467年 - 1477年）による戦火で、創建当初の伽藍（がらん）の多くを焼失してしまいました。寺は荒廃の一途を辿りますが、室町時代の一休宗純（いっきゅうそうじゅん）が復興に尽力しました。一休宗純は、堺（現在の大阪府堺市）の豪商であった尾和宗臨（おわそうりん）らの協力を得て、大徳寺の再建を果たしました。一休宗純は、頓知に富んだ逸話や破天荒な行動で知られる一方、禅の精神を重んじ、多くの人々に影響を与えました。

主な寺院

大徳寺派には、大本山である大徳寺のほか、以下の寺院が知られています。

大徳寺：京都市北区にある大本山。多数の塔頭を有し、それぞれに独自の歴史と文化が息づいています。茶道との関わりも深く、多くの茶室が点在しています。
満月寺：所在地は不明です。
壱岐国分寺：長崎県壱岐市にある寺院。国分寺とは、聖武天皇（在位724年 - 749年）の詔により、各地に建立された寺院です。
酬恩庵（一休寺）：京都府京田辺市にある寺院。一休宗純が晩年を過ごした場所として知られています。
* 広徳寺：所在地は不明です。

臨済宗大徳寺派は、禅の教えを基盤としつつ、茶道や文化との深い関わりを持ち、日本の歴史と文化に大きな影響を与えてきました。現在も多くの人々に禅の精神を伝え続けています。

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