臨港幹線道路

横浜港臨港幹線道路について

横浜港臨港幹線道路は、神奈川県横浜市の横浜港を周回する臨港道路であり、港湾法における臨港交通施設として位置づけられています。この道路は、横浜市港湾局が管轄しており、港湾関連の交通と一般交通を分離することで、都市部における交通の円滑化を図ることを目的としています。計画では、神奈川区恵比須町から中区本牧埠頭までの約10.5kmが対象となっています。

みなとみらい地区内では、この道路は「国際大通り」という別名でも知られています。

みなとみらい地区と周辺埠頭の接続

みなとみらい地区〜瑞穂埠頭区間

この区間（約3.2km）は、2013年3月までに一応の整備が完了しました。みなとみらい地区（新港埠頭）と山内埠頭および瑞穂埠頭方面（横浜ノース・ドック手前）を結ぶ計画では、2008年12月1日に「みなとみらい橋」、横浜市中央卸売市場本場とコットンハーバー地区を結ぶ「コットン大橋」、そして、既に供用されていたコットンハーバー地区と瑞穂埠頭方面を結ぶ連絡橋が「瑞穂大橋」と命名され、開通しました。

コットン大橋については、将来的な交通量の増加を見込んで複線化（片側1車線から2車線へ増やす）と歩道整備が計画されています。

また、みなとみらい地区の国際大通り地下部分では、1986年度に着工後、みなとみらい橋手前から赤レンガ倉庫手前の横浜ワールドポーターズ付近まで約1.3kmの整備が1999年度に完了していましたが、交通量が少ないために閉鎖されていました。しかし、周辺の開発が進み、交通量の増加が見込めるようになったため、2012年度に補修工事を行い、2013年3月に「みなとみらいトンネル」として開通しました。国際大通りの地上部分は、地下の本線に対して側道という扱いになっています。

区間内の構造物

本道路の起点側（瑞穂埠頭方面側）から順に、以下の構造物が存在します。

瑞穂大橋（コットンハーバー地区〜瑞穂埠頭方面間）
コットン大橋（横浜市中央卸売市場本場〜コットンハーバー地区間）※歩道未整備
みなとみらい橋（みなとみらい地区〜横浜市中央卸売市場本場間）
みなとみらいトンネル（みなとみらい地区内「国際大通り」の地下本線）
国際橋（国際大通りの地上部道路、みなとみらい中央地区と新港地区を接続）
円形歩道橋「新港サークルウォーク」（新港埠頭の中央部、国際大通りと万国橋通りの交差点上部）


路線ルート

現在供用されている区間は、千若町2丁目交差点付近（横浜ノース・ドック手前）からサークルウォーク交差点付近までです。

橋本町2丁目交差点付近では、以下の二つの方面と接続するルートに分岐する計画です。

1. 瑞穂大橋を渡って千若町2丁目交差点付近と接続するルート
2. 瑞穂大橋よりやや北西側を通って恵比須町方面と接続するルート（未整備区間）

みなとみらい地区〜山下埠頭区間

赤レンガ倉庫手前（新港埠頭）から先の未整備区間では、山下公園の前の海や大さん橋などの地下を通り、山下埠頭方面と接続する予定の道路が計画されています。この区間は長らく事業化の目処が立っていませんでしたが、山下埠頭の再開発計画が進んでいることから、2016年10月に道路整備に向けた検討が開始されました。

この道路の整備により、コットン大橋の交通量も大幅に増加すると見込まれるため、同橋の複線化も合わせて検討されています。

その他の区間・接続する臨港道路

瑞穂埠頭方面と起点側の恵比須町を接続するルートは未整備です。しかし、横浜港を周回する臨港道路として、恵比須町から大黒橋の南側（新興駅交差点付近）まで神奈川産業道路が通っており、さらにその先の大黒埠頭まで市道大黒線で接続されています。

大黒埠頭から本牧埠頭間は、横浜ベイブリッジの下層部を通る国道357号から地上部分までを「本牧・大黒臨港道路」が結び、本牧埠頭で臨港道路「本牧ふ頭連絡線」と直交するようにして山下埠頭方面へ接続しています。

本牧埠頭では、南本牧埠頭と接続するための「南本牧はま道路」も整備されています。

上記路線ルート（※本項道路計画外）

供用区間：恵比須町〜大黒埠頭、ベイブリッジ一般部（国道357号）および本牧・大黒臨港道路

関連情報

横浜港臨港幹線道路（東長崎機関）
平成19年度港湾局運営方針期末振り返り：臨港幹線道路等の整備と国内輸送網の拡充（横浜市港湾局）

関連項目

臨港道路
港湾
* 栄本町線（みなとみらい大通り） - 臨港幹線道路の一部である「国際大通り」と共にみなとみらい地区の主要幹線道路を構成している。

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