栄本町線

栄本町線：横浜の主要再開発地区を結ぶ大動脈

栄本町線は、神奈川県横浜市を東西に結ぶ都市計画道路（3・1・7号）であり、全長約2.7kmの広域幹線道路です。この道路は、横浜市の臨海部における重要な拠点である3つの再開発地区、すなわちポートサイド地区、みなとみらい地区、そして北仲通地区を繋いでいます。

起点・終点と路線ルート

栄本町線の起点は、神奈川区青木町と栄町の境界付近（栄町交差点付近）に位置し、国道15号に接続しています。終点は中区本町（本町四丁目交差点付近）です。Google マップで確認できるルートは、この道路が横浜市の重要なインフラであることを示しています。

各地区の特徴

ポートサイド地区

栄本町線の起点は、首都高横羽線と河川に囲まれたポートサイド地区の北端に位置します。この地区は1985年の都市計画決定を契機に、1990年頃から開発が始まりました。ポートサイド中央交差点では、コミュニティ道路「ギャラリーロード」と接続し、歩行者デッキ「スカイウェイ」が本線を越えて架設されており、横浜ベイクォーターなどの施設へのアクセスを容易にしています。また、帷子川下流・港湾部を渡り、みなとみらい地区へアクセスするための橋梁として、1997年7月に「みなとみらい大橋」が開通しました。

沿線には、栄光ビル、横浜ポートサイドビル、神奈川トヨタ myXビル、ヨコハマポートサイド・ロア、ヨコハマポートサイドレイナ/横浜クリエーションスクエア、パークタワー横濱ポートサイド、ソフトバンク横浜国際通信センター、アート・グレイス・ポートサイド・ヴィラ、ナビューレ横浜タワーレジデンス/横浜ベイクォーターなど、多くの商業・オフィスビルや住居施設が立ち並んでいます。また、栄町グリーンウォーク、スカイウェイ、みなとみらい大橋などの構造物が、この地区の景観を特徴づけています。

みなとみらい地区（みなとみらい大通り）

みなとみらい地区内では、栄本町線は「みなとみらい大通り」という別称で呼ばれています。この地区では、横浜国際平和会議場（パシフィコ横浜）前や新港埠頭を通る国際大通りとともに主要幹線道路を構成しており、とちのき通り、すずかけ通り、いちょう通り、けやき通り、さくら通りといった幹線道路と交差しています。みなとみらい大橋を渡った先には、「みなとみらい歩道橋」が架かっており、日産自動車グローバル本社、富士フイルムビジネスイノベーション横浜みなとみらい事業所、新高島駅などへアクセスできます。2010年代後半以降、この地区では新規の恒久施設の開発が進んでいます。

沿線には、富士フイルムビジネスイノベーション横浜みなとみらい事業所、日産自動車グローバル本社、新高島駅、横浜グランゲート、横浜シンフォステージ、京急グループ本社、LG YOKOHAMA INNOVATION CENTER、横浜ブルーアベニュー/横浜野村ビル、KTビル、神奈川大学みなとみらいキャンパス、LIVINGTOWN みなとみらい、横浜コネクトスクエア、ぴあアリーナMM、横浜ランドマークタワー、横浜銀行本店ビル、県民共済プラザビル、日本丸メモリアルパークといった、多くの商業、オフィス、教育、文化施設が立ち並んでいます。みなとみらい歩道橋、動く歩道、北仲橋などの構造物も、この地区の都市景観を形成しています。

北仲通地区（本町通り）

みなとみらい地区の南東端から大岡川を渡ると、栄本町線は北仲通地区に入ります。北仲橋を渡った先の「本町五丁目交差点」で本町通り（国道133号）と合流し、「本町四丁目交差点」付近が終点となります。この交差点では、万国橋通りや馬車道と接続しています。北仲橋から終点までの区間では、北仲通地区の再開発事業が進められており、特に本線を挟んで北側の北仲通北地区では、超高層複合ビル「YOKOHAMA KITANAKA KNOT」が建設され、歴史的建造物である旧・帝蚕倉庫事務所（北仲BRICK）や旧・横浜生糸検査所が保存・活用されています。南側の北仲通南地区には、超高層オフィスビル「横浜アイランドタワー」や横浜市役所新庁舎があります。

沿線には、北仲通北第一公園、馬車道駅、横浜市役所新庁舎、横浜アイランドタワー、YOKOHAMA KITANAKA KNOT、横浜第二合同庁舎、あいおいニッセイ同和損保横浜ビルなどがあります。

通過する自治体

栄本町線は、神奈川県横浜市内の神奈川区、西区、中区を通過します。

沿革

• - 1983年：事業開始
• - 1985年：ポートサイド地区内で「栄本町線」の都市計画が決定
• - 1997年：みなとみらい大橋および北仲橋（南側半分）が竣工・供用開始、全線が暫定開通
• - 2002年：全区間が往復6車線道路として全面供用開始

今後の計画：栄本町線支線1号

栄本町線には、みなとみらい大橋の中央付近から分岐し、横浜駅東口出島地区と接続する「栄本町線支線1号」の計画があります。この計画では、同地区の東側を埋め立ててT字型に接続する案や、橋梁で接続する案が検討されています。また、この計画に合わせて出島地区の再開発構想も進められています。

栄本町線は、横浜の都市発展を支える重要な幹線道路として、今後もその役割を果たし続けるでしょう。

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