自由民主党 (ドイツ)

ドイツ自由民主党（FDP）

ドイツ自由民主党（Freie Demokratische Partei、FDP）は、ドイツの自由主義政党であり、自由主義インターナショナルに加盟しています。シンボルカラーは黄色とシアンです。

概説

1948年、ヴァイマル共和国時代の旧ドイツ人民党と旧ドイツ民主党のメンバーが合流して結成されました。1990年には旧東ドイツの自由民主党を統合しています。バーデン＝ヴュルテンベルク州では民主人民党がFDPの州支部として機能し、ザールラント州ではザール民主党（Demokratische Partei Saar）という名称を使用しています。

旧西ドイツ成立から1998年まで、アデナウアー政権の一時期とキージンガー左右「大連立」政権を除き、キリスト教民主同盟／キリスト教社会同盟、ドイツ社会民主党の二大政党のいずれかと連立内閣を組み、国政に参加しました。ドイツ連邦議会においてキャスティング・ボートを握る存在として、大きな影響力を持っていました。

社会民主党と連立を組んでいた時期には社会自由主義の政党と見なされていましたが、近年では中道右派、新自由主義的な政策を主張する傾向にあります。同じ自由主義インターナショナルに所属するイギリスの自由民主党などとは、政治的立場を異にしています。ただし、2013年以降は、党首や若い議員・党員の間で中道左派的な主張が見られるようになっています。

2002年の連邦議会選挙では、同盟90/緑の党|同盟90_緑の党に議席数で抜かれましたが、2005年の選挙では二大政党の得票数減少を背景に議席を伸ばし、議会第3党の地位を確保しました。

2009年の連邦議会選挙では、得票数を大幅に増やして躍進し、過去最多となる93議席を獲得しました。CDU/CSUと政策合意し、メルケル首相が再任され、コール政権以来11年ぶりに連立与党に復帰しました。

しかし、その後、献金問題などで支持率が低下。2011年3月の州議会選挙では、バーデン・ヴュルテンベルク州で議席を大幅に減らし、ラインラント＝プファルツ州では全議席を失いました。ヴェスターヴェレ党首が辞任し、フィリップ・レスラーに交代しましたが、支持率の低下は止まらず、各地の州議会選挙で議席を失いました。

2013年の連邦議会選挙では、反ユーロを掲げる新興政党「ドイツのための選択肢」との競合もあり、阻止条項である5％を下回り、1949年以来初めて連邦議会で議席を獲得できませんでした。党執行部は総退陣し、規制緩和や減税などの政権公約見直しを協議しました。同年12月には、クリスティアン・リントナーを党首とする新指導部が発足し、党の立て直しを図ることになりました。

2017年連邦議会選挙では、得票率10.7％で阻止条項を超え、80議席を獲得して連邦議会に復帰しました。リントナー党首の人気や、CDU／CSU支持者の一部が戦略的にFDPに投票したことが要因として挙げられます。

2021年連邦議会選挙では92議席を獲得し、第4党を維持。ドイツ社会民主党、同盟90/緑の党|同盟90_緑の党と連立政権を樹立し、8年ぶりに政権に復帰しました。しかし、2025年の予算案を巡り、財務大臣を務めるリントナーとショルツ首相が対立し、リントナーが解任。FDPは連立政権から離脱しました。

2025年連邦議会選挙では得票率が4.33％と振るわず、議席を獲得できませんでした。リントナーは党首辞任を表明しました。

政策

資本家、地主階級を代表し、財政均衡を掲げるなど、市場経済を重視する政策を掲げています。

関連項目

ドイツ自由民主党

外部リンク

自由民主党公式サイト

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