良岑木蓮

良岑木蓮（よしみねのいたび）

概要

良岑木蓮は平安時代初期の高貴な家系に生まれた貴族であり、官職やその後の経歴を通じて、その名を歴史に刻んでいます。彼は大納言・良岑安世の子であり、名は木連とも表記されることがあります。本記事では、彼の経歴や人物像について詳しく見ていきます。

経歴

木蓮は最初に大学助として任官しましたが、天長7年、父の死によって服喪のためにその職を辞しました。しかし、翌年には下野介に任じられ、生活を再び立て直すこととなります。下野介としての任期を終えた後、京に戻り、式部少輔の職を経て、承和3年には陸奥守に昇進しました。

彼の政治的活動も特筆すべきものであり、任期中には民衆の鎮撫や蝦夷への対策として、承和6年に1000名、承和7年には2000名の援兵を動員する許可を得て上奏しました。このような行動は、地方の安定を図るためのものだったと考えられます。また、承和4年には右衛門佐を兼任し、承和5年には正五位下に昇進しました。

さらに承和8年には左中弁に転任し、承和10年には一部の官職で問題が発生した際、捜索に当たる役目を果たしています。そして承和11年、44歳の時に越前守に任じられ、その後、彼の生涯は145年に嘉祥2年6月28日、46歳で幕を閉じるまで続きました。

人物像

良岑木蓮はその立ち振る舞いが優雅であり、周囲から高い敬意を受けていました。優れた家系に生まれたことを誇りに思い、若い頃から自らの名を立てようとし、さまざまな独創的な政策を試みました。特に地方官としての立場にある際には、旧来の慣習に従わず、詳細にわたる見逃しのない統制を試みたため、十分な支持を得られず同僚との溝を生む事態となりました。この政策が失敗し、彼は咎めを受け、策の見直しを余儀なくされたものの、しまった成果はあげられませんでした。

官歴

良岑木蓮の官歴は以下の通りです。

• - 時期不詳：大学助
• - 天長7年（830年）7月：大学助を辞職（父服喪）
• - 時期不詳：正六位上
• - 天長8年（831年）正月4日：従五位下
• - 日付不詳：下野介
• - 承和2年（835年）日付不詳：式部少輔
• - 承和3年（836年）正月7日：従五位上
• - 日付不詳：陸奥守
• - 承和4年（837年）正月12日：右衛門佐
• - 9月8日：見式部少輔
• - 承和5年（838年）2月15日：正五位下
• - 承和8年（841年）正月：左中弁
• - 承和11年（844年）正月7日：従四位下
• - 日付不詳：越前守
• - 嘉祥2年（849年）6月28日：卒去（越前守従四位下）

良岑木蓮の生涯は多くの官職を持ち、数多くの歴史的変遷を経た時代の中に位置づけられており、彼の政治的手腕や個性は、平安時代の貴族社会の一つの象徴を示しています。

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