芒種

芒種（ぼうしゅ）

芒種（ぼうしゅ）は、二十四節気の中で第9に位置し、旧暦の5月節、つまり4月後半から5月前半にあたります。現代の定気法においては、太陽の黄経が75度に達した際、通常6月6[[日]]ごろにこの節気が訪れます。この日付は暦上での表示ですが、天文学的にはその瞬間を指します。恒気法では、冬至から数えておおよそ167.40日目、つまり6月7[[日]]ごろにあたります。また、芒種はその日に始まるだけでなく、次の節気である夏至前日までの期間としても考えられています。

芒種の意味と背景

この時期は、イネ科植物の種がまかれる季節であり、特に稲作に関連深い時期とされています。『暦便覧』には、この時期に穀類の種をまくべきであると記述されていますが、現代の農業実態では種まきはこの時期より早く行われることが多いです。西日本では梅雨入りが見られる頃であり、沖縄県では小満から芒種にかけて梅雨が到来するとされ、現地の方言では「小満芒種（すーまんぼーすー）」とも呼ばれています。

日付の変遷

グレゴリオ[[暦]]に基づいた芒種の日付は、17世紀から24世紀の間で様々な変化を見せています。2024年の芒種は6月5[[日]]であり、暦の年ごとの超過分が蓄積され、4年ごとの閏年に調整が加わる様子が見て取れます。大体の年は6月5[[日]]か6月6[[日]]のいずれかとなり、1935年までは6月7[[日]]になる年もありました。稀に6月4[[日]]になることもあります（2092年、2096年）。

七十二候と芒種

芒種の時期には、特に注目すべき七十二候が存在します。初候では「螳螂生（とうろう しょうず）」と呼ばれ、これは螳螂が孵化することを指します。次候では、日本では「腐草為蛍（ふそう ほたると なる）」、また中国では「鵙始鳴（もず はじめて なく）」が見られます。これは腐った草から蛍が生まれる様子や、鵙の初鳴きが始まることを示しており、自然の移り変わりを感じることができます。末候では、日本では「梅子黄（うめのみ き なり）」、中国では「反舌無声（はんぜつ こえ なし）」という現象が見られ、梅の実が成熟し、反舌鳥が鳴かなくなることを表しています。

芒種の位置付け

芒種は、「小満」と「夏至」に挟まれた重要な節気として位置付けられ、季節の変わり目を象徴しています。この時期は、種まきに適した時期であると同時に、自然界が生態系の新たな循環を始める重要な時期でもあります。農業や生活に密接に関連した知恵が詰まった芒種は、日本の文化や自然観を反映しています。

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