芦屋ロックガーデン

芦屋ロックガーデン：日本のロッククライミング発祥の地

芦屋ロックガーデンは、兵庫県芦屋市と神戸市東灘区に広がる六甲山中に位置する、歴史深いロッククライミングエリアです。日本のロッククライミング黎明期から多くのクライマーを魅了し、現在もその名声を保ち続けています。

ゲレンデ概要

芦屋ロックガーデンは、大小様々な岩場から構成され、初心者から上級者まで幅広いレベルのクライマーに対応できるゲレンデが点在しています。代表的な岩場としては、A懸垂岩、かつて存在したB懸垂岩（阪神・淡路大震災で崩壊）、ゲートロック、キャッスルウォールなどがあります。それぞれの岩場には個性豊かなルートが数多く存在し、クライマーを飽きさせません。

特に、日本のロッククライミングの父と呼ばれる藤木九三氏が命名したこの場所は、日本のクライミングの歴史において重要な位置を占めています。その功績を称え、高座の滝の左側の岩には藤木九三氏のレリーフが嵌め込まれています。

周辺環境

ロックガーデン周辺には、自然豊かな景観が広がっています。登山口にある高座の滝は、清流が流れ落ちる美しい滝で、クライミングの疲れを癒やすのに最適な場所です。また、ロックガーデン中央稜の最上部には、花崗岩の巨岩である風吹岩がそびえ立ち、壮大な自然を体感することができます。さらに、歴史的にも貴重な会下山遺跡（国指定史跡）も近隣にあり、歴史と自然を満喫できるエリアとなっています。

近年の課題

近年、一部の心無い登山者による、登山道脇の岩石への落書き問題が深刻化しています。ペンキで書き込まれた無許可の道標によって、ハイカーが道に迷うといった事態も発生しており、地元の登山会が注意を呼びかけています。貴重な自然環境を守るため、マナーの遵守が強く求められています。

アクセス

芦屋ロックガーデンへのアクセスは、阪急神戸線芦屋川駅から徒歩約30分です。高座の滝が登山口となっています。

まとめ

芦屋ロックガーデンは、日本のロッククライミングの歴史を刻んできた重要な場所であり、同時に美しい自然に恵まれたエリアです。クライミングを楽しむだけでなく、周辺の自然や歴史に触れることで、より充実した時間を過ごすことができるでしょう。しかし、近年問題となっている落書き問題など、自然環境保全への意識を高く持ち、マナーを守って利用することが大切です。これからも多くのクライマーに愛され、その歴史と自然が守られていくことを願っています。

参考情報

国土交通省近畿地方整備局 六甲砂防事務所 (2013年4月2日閲覧)
国土交通省近畿地方整備局の資料 (2013年4月2日閲覧)

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