芮城県

芮城県（ぜいじょう-けん）

芮城県は、中華人民共和国山西省運城市に位置する県です。

地理

山西省の西南端に位置し、農村風景が広がる地域です。北には中条山脈が連なり、南には黄河が西から東へと流れています。黄河の対岸は河南省霊宝市および陝西省潼関県です。

中条山脈は黄河の北岸を東西に走り、芮城県のある平野と運城市の中心部がある盆地を隔てています。芮城県の西端にある風陵渡鎮で山脈が途切れ、その西側には黄河が南北に流れます。県内の最高峰は雪花山の標高1993メートル。そのすぐ東にある五老峰（標高1809メートル）は、風光明媚な観光地として知られています。

歴史

前漢時代に設置された河北県が前身です。南北朝時代には西魏により安戎県と改称され、560年（北周の武成2年）には芮城県と改称され、現在に至ります。

行政区画

芮城県は以下の鎮と郷から構成されています。

鎮: 古魏鎮、風陵渡鎮、陌南鎮、西陌鎮、永楽鎮、大王鎮、陽城鎮
郷: 東壚郷、南衛郷、学張郷

風陵渡鎮

風陵渡鎮は、黄河の重要な渡し場として古くから知られています。北から流れてくる黄河は、ここで西安市方面から流れてくる最大の支流である渭河と合流し、東へと流れを変えます。ここは山西省、陝西省、河南省の三省が交わる地点でもあります。

現在では黄河クルーズの港があるほか、大同市から山西省を縦断してきた同蒲鉄路と運風高速道路がここで黄河を長大な橋で渡り、隴海線など東西の幹線が走る潼関へと続いています。

風陵渡という地名は、近くにある風后陵という陵墓に由来します。風后は黄帝の六相の一人でしたが、蚩尤との戦いで亡くなり、この地に葬られたとされています。

観光地

芮城県には、以下のような観光地があります。

永楽宮: 元代に建立された道教寺院で、精緻な壁画が有名です。
大禹渡: 夏王朝の創始者である禹が黄河の治水を行ったとされる場所です。
西侯渡遺跡: 中国における最古の火の使用の痕跡が発見された遺跡です。
風后陵: 黄帝の賢臣であった風后の墓と伝えられています。

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