花光節夫

花光節夫（はなひかり せつお）は、昭和15年（1940年）に岩手県岩手郡松尾村（現在の八幡平市）で生まれ、花籠部屋に所属した大相撲力士です。本名を遠藤節夫といい、身長178cm、体重130kgの体格で、左四つからの寄りを主な得意手としていました。

生い立ちと入門

花光の父と兄は松尾鉱山の採鉱夫で、自身も松尾鉱山中学校、松尾鉱山高校（定時制）時代には相撲部に所属し、岩手県大会で活躍しました。高校3年生の時に岩手県大会定時制の部で優勝したことがきっかけでスカウトを受け、高校を中退して花籠部屋に入門、昭和33年（1958年）5月場所に初土俵を踏みました。

力士としての活躍

入門後、花光は順調に番付を上げ、昭和37年（1962年）9月場所で新十両に昇進しました。その後、19場所を要し、昭和40年（1965年）9月場所で12勝3敗という好成績を収めて十両優勝を果たし、翌11月場所で新入幕を果たしました。幕内では、左四つからの地道な寄りを武器に、二桁勝利や三賞、三役とは縁がなかったものの、通算25場所を務めました。昭和43年（1968年）5月場所では、3日目に横綱柏戸から唯一の金星を挙げましたが、同場所で7勝8敗と負け越したため、殊勲賞受賞はなりませんでした。

引退とその後

昭和45年（1970年）3月場所以降は幕内から遠ざかり、同年9月場所には幕下まで番付を落とし、同場所限りで現役を引退しました。引退後は、年寄・大嶽を当時の横綱大鵬から借り受けて襲名し、花籠部屋や大鵬部屋の部屋付き親方として後進の指導にあたりました。その後、昭和49年（1974年）には、同じく現役力士だった龍虎から放駒の名跡を借り受けましたが、昭和50年（1975年）5月場所限りで廃業しました（名跡保有者である龍虎自身の引退に伴う）。廃業後は青森市で、季節料理・鍋物料理の店「ちゃんこ道場」を経営しました。

主な成績

通算成績：462勝435敗17休　勝率.515
幕内成績：170勝205敗　勝率.453
現役在位：74場所
幕内在位：25場所
金星：1個（柏戸1個）
各段優勝
十両優勝：1回（1965年9月場所）
三段目優勝：1回（1959年11月場所）
序ノ口優勝：1回（1958年7月場所）

改名歴

遠藤 節夫（えんどう せつお）1958年7月場所-同年9月場所
花光 節夫（はなひかり -）1958年11月場所-1959年1月場所
花光 節男（- せつお）1959年3月場所
花光 節夫（- せつお）1959年5月場所-1970年9月場所（引退）

年寄変遷

大嶽 節夫（おおだけ せつお）1970年9月-1974年1月
* 放駒 節夫（はなれごま -）1974年1月-1975年5月（廃業）

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