花咲スポーツ公園硬式野球場

花咲スポーツ公園硬式野球場（スタルヒン球場）

北海道旭川市の花咲スポーツ公園内にある花咲スポーツ公園硬式野球場は、その愛称である「スタルヒン球場」で広く知られています。日本最北端でプロ野球の一軍公式戦が開催される球場であり、北海道唯一の屋外ナイター設備を備える球場としても有名です。北海道日本ハムファイターズにとっても重要な準本拠地として、長年にわたり多くの試合が開催されてきました。

歴史

スタルヒン球場は、1932年に建設された旭川市営野球場を起源としています。その後、老朽化や市民のスポーツ施設への需要の高まりを受け、旭川競馬場跡地を買収して拡張整備が行われ、1984年に改築されました。

改築に際し、旭川市ゆかりのプロ野球選手であるヴィクトル・スタルヒンに因んで命名する提案が、スタルヒンの同期の旧制旭川中学校（現・北海道旭川東高等学校）野球部OBらによって旭川市長へなされました。この提案は受け入れられ、1982年に日本国内初の人名が付いた球場名として「スタルヒン球場」の愛称が決定しました。1991年には公園名が花咲スポーツ公園に変更されたことに伴い、正式名称も花咲スポーツ公園硬式野球場となりました。

2013年には夜間照明設備が設置され、北海道で初めてプロ野球の屋外ナイターゲームが開催されるようになりました。2022年には市制施行100周年を記念した野外音楽イベントが開催されましたが、イベントの影響で芝生が荒れ、1000万円以上の復旧費用と春先までの工期を要する事態となりました。

施設

球場内には、野球殿堂博物館（東京ドーム内）にあるレリーフのレプリカや、旭川市出身の元プロ野球選手である星野伸之に関する展示コーナーも設置されています。

開設期間: 4月20日～10月20日
総面積: 25,300㎡
内野スタンド: 鉄筋コンクリート造地上2階建て（面積6,429㎡）
1階: 事務室、大会本部室、役員室、会議室、審判室、選手控室（シャワー室）、ダッグアウト、グラウンドキーパー室、ブルペン、医務室、発券所、身障者観覧室、トイレ（身障者用トイレ）、電気設備室、機械設備室、倉庫
2階: 売店、トイレ、水飲場、倉庫、バックネット（高さ9.1m、長さ45.5m）
外野スタンド: 面積5,300㎡
その他: バックスクリーン、スコアボード、ナイター設備

利用状況

1984年の改築以降、スタルヒン球場では数多くのプロ野球公式戦が開催されています。当初は日本ハムファイターズ（当時）が中心でしたが、ヤクルトスワローズ、横浜大洋ホエールズ（現・横浜DeNAベイスターズ）、読売ジャイアンツ、オリックス・ブルーウェーブ（現・オリックス・バファローズ）、阪神タイガース、千葉ロッテマリーンズなども試合を開催しました。

2004年に日本ハムファイターズが北海道日本ハムファイターズとなり本拠地を移転して以降も、旭川での主催試合が継続され、毎年開催されるようになりました。2009年以降は原則2試合（連戦）開催となり、2013年と2014年には4試合、2015年には3試合が開催されました。ホームスタジアムがエスコンフィールドHOKKAIDOに移転した2023年以降は、当球場では主に二軍公式戦が開催されています。

大学野球では、北海道学生野球連盟の北海道六大学野球リーグの試合会場として利用され、高校野球では2000年から全国高等学校野球選手権北北海道大会のメイン球場となっています。2015年には秋季高校野球北海道大会のメイン会場としても使用されました。

2023年からは北海道ベースボールリーグの旭川ビースターズが、2024年には北海道フロンティアリーグのKAMIKAWA・士別サムライブレイズも公式戦を開催しています。冬季にはレフト側外野スタンドのフェンスを取り外し、「ちびっこスキー場」として活用されています。

アクセス

JR北海道旭川駅から約4km（車で約10分）
旭川電気軌道・道北バス「北高前」バス停下車 徒歩1分

参考資料

『あさひかわの公園』
* 旭川市ウェブサイト（スタルヒン球場に関する情報）

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