花嫁のれん (列車)

花嫁のれんについて

花嫁のれん（はなよめのれん）は、JR西日本とIRいしかわ鉄道が運行する特別急行列車であり、北陸観光の魅力を発信する役割を担っています。この列車は、2015年10月から運行を開始し、北陸新幹線の延伸開業を受けて、多くの旅行者に北陸の魅力を伝えています。

概要

花嫁のれんの運行開始は2015年10月3日で、観光客に北陸の美しい景色や文化を楽しんでもらうために設定されました。沿線地域への経済効果を生むことを目的としており、列車内では地域の伝統工芸品を展示したり、北陸ならではのグルメが提供されたりします。

しかし、2024年1月1日に発生した能登半島地震を受けて、運行は自粛されていました。旅行会社を介した団体専用列車としての運行は2025年3月7日から再開されましたが、一般客向けの運行はまだ控えられています。

列車名の由来

「花嫁のれん」とは、娘が婚家に嫁ぐ際に渡す嫁入り道具の一つで、地域の伝統文化を代表するものです。この名前には、利用者に幸せを願う気持ちが込められています。

運行状況

この特急列車は座席が全席指定の普通車で、金沢駅から和倉温泉駅までの間を直通運転しています。土休日や多客期を含め、年間約150日ほどの運行があり、2023年にはワンマン運転に移行しました。また、和倉温泉駅では観光列車「のと里山里海号」との接続も行われています。

車内サービス

花嫁のれんでは、和倉温泉を代表する旅館「加賀屋」の社員が添乗員として乗車し、心温まるサービスを提供しています。料理は加賀屋の総料理長監修によるもので、スイーツは地元パティシエの辻口博啓が手がけています。乗車日の4日前までに事前に食事券を購入する必要があります。

停車駅

• - 金沢駅
• - 羽咋駅
• - 七尾駅
• - 和倉温泉駅

使用車両

この列車の車両は、金沢市の金沢車両区所属のキハ48形2両を改造したもので、52名の定員があります。デザインコンセプトは「和と美のおもてなし」で、特に北陸の伝統工芸品をイメージした外装となっています。内装は、温泉文化を反映したデザインが施されています。

車両の内訳

1号車は24席を数え、日本庭園をイメージした通路が特徴です。物販スペースや伝統工芸品の展示も行われます。2号車は対面座席を取り入れ、金沢金箔や輪島塗りを装飾にふんだんに使用しています。

花嫁のれん 第二章

2019年には、バスの「花嫁のれん 第二章」が導入され、列車が運行していない地域への観光促進も図られています。このバスは独特なデザインで、石川県の特徴を生かした内装となっており、クレイドルシートやトイレも完備されています。

運行状況については、貸切運用が基本ですが、時折金沢―和倉温泉間で通常のバスとしても運行され、地域のアクセスの向上に貢献しています。

花嫁のれんは、観光の枠を越え地域振興にも寄与する特別な存在です。

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