花山院定誠

花山院定誠（かさんのいん さだのぶ）

花山院定誠は、江戸時代前期に活躍した公卿です。左大臣・花山院定好の三男として生まれ、花山院家24代当主となりました。官位は正二位・内大臣にまで昇りました。

生涯

京都で誕生した定誠は、2人の兄が若くして亡くなったため、承応2年（1653年）に家督を継承しました。

承応元年（1652年）に叙爵されて以降、順調に昇進を重ね、寛文5年（1665年）には権大納言に就任します。一度は辞職するものの、天和3年（1683年）に再び権大納言に再任されました。延宝3年（1675年）から貞享元年（1684年）にかけては、武家伝奏という幕府との連絡役を務めました。

貞享元年10月3日（1684年11月9日）には、禁中にて泥酔した武家伝奏役・甘露寺方長と口論になるという事件が起こります。この一件で天皇の怒りを買った方長は、蟄居を命じられ、権大納言・武家伝奏を解任されました。一方、定誠は同年12月12日（1685年）に内大臣に任ぜられ、貞享3年（1686年）までその職を務めました。

元禄5年（1692年）には、52歳で出家し自寛と号しました。宝永元年（1704年）に65歳で亡くなっています。

系譜

正室：大炊御門経孝娘
長男：定重
長女：鷹司輔信正室
次男：持実
継室：稲葉信通娘
生母不明の子女
* 次女

花山院定誠は、公家社会において重要な役割を果たし、その生涯は様々な出来事に彩られています。

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