大炊御門経孝

大炊御門経孝：激動の時代を生きた公卿

大炊御門経孝（おおいのみかど つねたか）は、江戸時代前期に活躍した後光福寺と号した公卿です。権大納言・大炊御門経頼の次男として生まれ、後水尾天皇（108代）から霊元天皇（112代）の四代にわたって朝廷に仕え、その存在感を示しました。

生涯

出自と家督相続

慶長年間、大炊御門経孝は、権大納言である大炊御門経頼の次男として生を受けました。母は吉良義安の娘。異母兄に頼国、異父兄に今川直房がいます。初めは経敦と名乗っていました。

兄の頼国が猪熊事件に関与したとして硫黄島に配流されたため、予期せぬ形で大炊御門家の家督を相続することになります。この事件は、経孝の人生に大きな転機をもたらしました。

異例の昇進

慶長19年（1614年）に叙爵。以降、その才能と努力によって異例の速さで昇進を重ねていきます。寛永8年（1631年）には従三位となり、公卿に列しました。その後、権中納言・踏歌節会外弁・権大納言・右近衛大将など、朝廷の要職を歴任し、その手腕を発揮しました。

明暦2年（1656年）には内大臣に就任。さらに寛文3年（1663年）には右大臣となり、寛文10年（1670年）には従一位・左大臣にまで上り詰めました。しかし、寛文11年（1671年）に職を辞し、公務から退きました。

家族

父：大炊御門経頼

母：吉良義安娘

妻：家女房

男子：大炊御門経光

生母不明の子女

男子：頼兼
女子 - 諏訪忠晴養女、最上義雅正室
女子：大久保忠高継室
女子：花山院定誠正室

大炊御門経孝は、激動の時代にあって、その才能と努力によって公卿の地位を確立し、朝廷に貢献しました。彼の生涯は、日本の歴史における重要な一ページとして、後世に語り継がれることでしょう。

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