芳賀秀次郎

芳賀秀次郎は、1915年に山形県白鷹町で生まれ、1993年に78歳で亡くなった教育者、詩人、歌人です。

教育者としての足跡

1935年に山形師範学校（現在の山形大学地域教育文化学部）を卒業後、山形大学教育学部附属小学校、山形南高等学校、上山高等学校で教鞭を執り、その後、長井高等学校の校長を務めました。退職後は、日大山形高等学校に移り、教鞭をとり続けました。特に旧制山形二中・山形南高校には23年もの長きにわたり在籍し、児童文学作家の鈴木実を文芸部で指導したことは特筆されます。

詩人・歌人としての活動

芳賀は、アララギ派の歌人として活動を始め、1943年には情報局・朝日新聞主催の懸賞作詞「大日本の歌」で一位入賞を果たしました。しかし、戦後は戦時中の自身の活動を反省し、短歌から詩作へと活動の場を移しました。1952年には、洋酒壽屋（現サントリー）が主催した新国民歌の公募で、応募作「われら愛す」が入選するなど、その才能を発揮しました。

多彩な創作活動

詩作以外にも、作曲家・服部公一が作曲した女声合唱組曲「紅花抄」や、県内50校を超える学校の校歌、山形銀行やヤマザワの社歌など、数多くの作詞も手掛けました。

晩年と遺産

晩年は病に倒れ、筆を絶ちましたが、1993年5月9日、心不全のため78歳でその生涯を閉じました。彼の四男である芳賀道也は、山形放送のアナウンサーなどを経て、2019年7月には参議院議員に当選しています。

受賞歴

1972年：山形県詩賞
1984年：斎藤茂吉文化賞

主な著書

『錐について 詩集』 げろの会、1957年
『ことばと文章 高校生新書』 三一書房、1966年
『出羽国叙情』 虹書房、1972年
『若い友へ 人間教育者芳賀秀次郎校長の言葉から』 芳賀秀次郎先生文言集「若い友ヘ」、1976年
『体操詩集の世界 - 村野四郎』 右文書院、1983年
『風鈴について』 Y・K・C（山形教養センター）、1983年
『わが暗愚小傳』 ぐるうぷ場、2004年

共著

黎明書房編集部編『教師の作文 一隅を照らす人びと』 黎明書房、1954年
* 真壁仁、佐藤総右、芳賀秀次郎『やまがた風景と抒情』 東北出版企画、1976年


芳賀秀次郎は、教育者として多くの生徒を育てるとともに、詩人、歌人として数々の作品を生み出した人物でした。彼の残した作品は、今もなお多くの人々に愛され続けています。

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