芸術工学研究科

芸術工学研究科は、芸術と工学という二つの分野を融合させ、より高度な教育と研究を行うための大学院研究科です。1968年に九州芸術工科大学（現在の九州大学大学院芸術工学府・研究院）に日本で初めて設置されたのが始まりです。

概要

主に、芸術工学部の大学院として設置されており、修士課程（博士前期課程）と博士課程（博士後期課程）で構成されています。修士課程では「修士（芸術工学）」の学位が、博士課程では「博士（芸術工学）」の学位が授与されます。また、研究科によっては、それぞれの専攻分野に応じた学位が授与されることもあります。

芸術工学研究科では、実用品に対してデザイン性、つまり意匠を加えることで、新たな付加価値を生み出すことを目指します。これは、単に製品の見た目を良くするだけでなく、使いやすさや機能性、さらには文化的な側面までを考慮したデザインを追求することを意味します。例えば、工業製品のデザインだけでなく、建築物、環境デザイン、情報デザインなど、幅広い分野でデザインの力が活用されています。

芸術工学研究科を置く大学

現在、日本には以下の大学に芸術工学研究科が設置されています。

東北芸術工科大学（1996年度 - ）
東海大学（1990年度 - ）（前身の北海道東海大学から）
名古屋市立大学（2002年度 - ）
神戸芸術工科大学（1993年度 - ）

これらの大学では、それぞれ特色ある研究・教育活動が行われています。

芸術工学を専攻できる他の研究科名称

芸術工学という名称ではありませんが、芸術工学に関連する研究を行うことができる研究科もあります。

九州大学大学院 芸術工学府・研究院（1968年度 - ）（前身の九州芸術工科大学から）

関連項目

芸術工学研究科をより深く理解するために、以下の分野についても学ぶと良いでしょう。

工芸: 手仕事によるものづくりから、芸術と技術の融合を考える。
芸術工学部／芸術学部／芸術文化学部: 芸術分野を学ぶ学部。芸術工学の基礎となる知識を習得できる。
デザイン／デザイン工学部／デザイン学部: デザインについて学ぶ学部。芸術工学との関連性が深い。

芸術工学研究科は、単に美しいものを作るだけでなく、人々の生活を豊かにするためのデザインを追求する場所です。芸術と工学の知識を融合させ、新たな価値を創造する人材を育成しています。

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