若月 (駆逐艦)

駆逐艦『若月』の歴史

概要

駆逐艦『若月』は、日本海軍が運用した一等駆逐艦であり、秋月型の6番艦として1943年に竣工されました。名称は、月齢の若い月を意味する「若月」から名付けられています。三菱重工業長崎造船所で建造され、1942年3月に起工、1943年5月31日に竣工しました。初めての艦長は鈴木保厚中佐でした。

戦歴

『若月』は1943年に第十一水雷戦隊に配属された後、ブーゲンビル島沖海戦やラバウル空襲など、数々の重大な戦闘に参加しました。特に1944年6月のマリアナ沖海戦では、小沢治三郎中将の指揮する第一機動艦隊に所属し、重要な役割を果たしました。

ラバウル空襲

1943年11月、米軍のラバウル空襲において『若月』は小破しましたが、小修理の後、同年11月末に内地へ帰投しました。

レイテ沖海戦

1944年10月、レイテ沖海戦において『若月』は再び戦闘に参加しました。この戦闘では、小沢艦隊として空母4隻が沈没し、艦艇の大規模な損壊が発生しました。しかし、艦隊は引き続きフィリピンへと向かい、マニラ及びレイテ島において戦闘を続けました。

最期

1944年11月11日、レイテ島オルモック湾での空襲によって、駆逐艦『若月』は米軍の攻撃を受け沈没しました。艦長や乗組員を含む290名がこの戦闘で戦死し、その後『若月』は艦隊の中で一際悲劇的な死を迎えた艦として記憶されています。

建造過程

『若月』は、1939年度計画に基づき、戦艦「武蔵」の進水後、その船台で複数の秋月型駆逐艦の同時建造の一環として建造されました。1943年5月31日に竣工し、同年6月に訓練部隊に編入されました。訓練を経て数々の任務に就き、戦闘に挑んできました。

歴代艦長

a. 鈴木保厚 中佐（艤装員長から駆逐艦長）: 1943年5月31日 - 1944年11月11日（戦死）

まとめ

駆逐艦『若月』は、その短い期間の中で多くの戦闘を経験し、艦の名を知らしめました。その盛衰は、戦争の厳しさと艦艇の運命の変転を如実に示すものであり、軍艦としての栄光と悲劇を併せ持つ存在として今なお語り継がれています。

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