若浪義光

若浪 義光 - 大相撲力士の足跡

若浪義光（わかなみ よしみつ、1914年5月6日 - 1982年12月30日）は、1940年代に活躍した元大相撲力士で、当時の立浪部屋に所属していました。彼は樺太恵須取町（現在のサハリン・ウグレゴルスク）出身で、本名は若林義光（わかばやし よしみつ）です。現役時の体格は176センチで94キロ、得意技は右四つの寄りでした。

生い立ちと経歴

義光は1914年に北海道上川郡東川町で生まれましたが、彼が9歳のときに樺太に移住し、そこで育ちました。そのため、相撲協会には樺太出身として登録されています。彼は1935年、若干21歳で初土俵を踏みましたが、入門前には軍隊に所属しており、満州事変に出征した経験がありました。このため、彼の入門はやや遅れ気味でしたが、それが逆に早い出世につながることとなりました。

彼は幕下までの昇進を約1場所で果たし、1938年には十両に昇進します。しかし、その後は体調を崩し、1940年5月場所に入幕したものの、5勝10敗という成績で即座に陥落してしまいます。その後、若乃森と改名し十両に留まりましたが、3場所連続で負け越し、1942年1月に現役を退く決断をしました。

現役引退後の活動

現役引退後、義光は年寄株を持っていませんでしたが、在郷軍人会の副分会長を務めるなど、文筆及び事務能力に優れた一面を持っていました。そのため、相撲協会から必要とされ、東西合併の際に廃家となった大坂相撲の年寄名跡『藤島』を復活させることが決まりました。彼は『大島』と改名し、それを襲名しました。

立浪部屋で後進の指導にあたり、1979年5月の停年まで相撲協会に留まることになりました。名跡は後輩で同じく北海道上川郡出身の大関旭國に譲りました。

主な成績

彼の通算成績は82勝78敗で勝率は.513、幕内成績は5勝10敗、勝率は.333という結果に終わっています。現役在位は14場所、幕内在位は1場所に留まりました。また、1937年1月には三段目での優勝を果たしています。

改名と年寄名

若浪義光はその生涯の中で2度名を変えています。初めては1940年5月場所を最後に、若乃森義光（わかのもり よしみつ）と改名し、1942年1月に限ってその名を名乗りました。その後、1943年2月からは大島正義（おおしま まさよし）として活躍しました。979年5月まで活発に活動し、力士としての道を全うしました。

おわりに

若浪義光は、独自の経歴と経験を持つ力士であり、現在でも多くの相撲ファンから忘れられることのない存在です。その生涯は戦争を経験した世代の力士たちの象徴でもあり、相撲界の歴史に名を刻む人物の一人と言えるでしょう。

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