苫小牧運転所

概要

北海道苫小牧市に位置するJR北海道の車両基地、苫小牧運転所は、略号を「札トマ」とし、車両の配置および乗務員の拠点機能を担っています。室蘭本線の苫小牧駅西側に隣接しており、道内鉄道網において重要な役割を果たしています。

所属車両

当運転所には、2024年4月1日現在、複数の形式の気動車が配置されています。電化区間があるため、電車の留置も行われますが、動力車としては気動車のみが運用されています。

現在の所属車両

キハ40形気動車 (6両)

現在、1700番台の6両が在籍しており、これらは全て機関換装が施されています。これらの車両は全車ワンマン運転に対応しており、主に室蘭本線（糸井〜岩見沢間）、千歳線・石勝線（千歳〜新夕張間）、函館本線（岩見沢〜滝川間）、そして日高本線の普通ワンマン列車として使用されています。過去には、一部車両が他運転所へ転属しています。

かつては350番台10両も所属していました。これらは元々日高本線専用車両でしたが、2015年の高波による鵡川〜様似間の不通以降は1700番台と同様の運用に就いていました。その後、2020年から2021年にかけて全車が廃車となりました。また、700番台のキハ40-789も配置されていましたが、2018年4月30日付で廃車されています。

キハ143形気動車 (2両)

100番台（101）と150番台（151）が各1両、合計2両が配置されています。これらは2012年10月27日のダイヤ改正に伴い、室蘭本線の普通列車気動車化のためワンマン化改造を経て苗穂運転所から転属しました。かつては室蘭本線や千歳線で普通列車として使用されていましたが、2023年5月20日の時刻修正をもって737系電車との入れ替わりにより定期運用を終えました。同年10月には、他の100番台・150番台の車両が釧路運輸車両所へ転属しています。

キハ150形気動車 (10両)

100番台10両（101〜110）が配置されています。これらの車両は、室蘭本線（糸井〜岩見沢間）、千歳線・石勝線（千歳〜新夕張間）、函館本線（岩見沢〜滝川間）の普通ワンマン列車で運行されています。以前は函館本線の長万部〜小樽間でも運用されていましたが、現在は定期的な運用はありません。

H100形気動車 (12両)

12両（28〜37、84、85）が所属しており、このうち2両（84、85）は北海道高速鉄道開発の所有車です。2021年3月13日のダイヤ改正から、主に室蘭本線（長万部〜苫小牧間、室蘭〜東室蘭間）の普通ワンマン列車として導入されました。当初は室蘭〜苫小牧間の運用も多数見られましたが、2023年5月20日の時刻修正以降は運用が減少傾向にあります。近年では、他運転所との間で転属も行われています。

過去の配置車両

過去には、1988年から1990年の日高線運輸営業所発足までの期間に、最大で全車両となる11両のキハ130形が所属していました。また、2007年にMAハイブリッド試験車に改造されたキハ160形1両（キハ160-1）が、2013年に廃車されるまで配置されていました。

運転士

苫小牧運転所では、車両の保守・運用だけでなく、運転士も配置されています。JR北海道発足当初は運転士がいましたが、その後日高線運輸営業所や他の運転所へ担当行路が移管され、一時的に車両基地機能のみとなっていました。しかし、日高線運輸営業所の廃止に伴い、要員と担当行路が引き継がれる形で再び運転士が配置され、乗務員基地としての機能も再開しました。

現在の主な乗務範囲は以下の通りです。

室蘭本線（岩見沢〜糸井間） - 一部の気動車列車を担当
千歳線・石勝線（新夕張〜千歳間）
* 日高線（苫小牧〜鵡川間）

もう一度検索