茨城県道277号石岡停車場線

茨城県道277号石岡停車場線

茨城県道277号石岡停車場線は、茨城県石岡市にあるJR常磐線石岡駅（西口）前を起点とし、国道355号との交点を終点とする、全長461メートルの一般県道です。この道路は、通称「八間道路（はちけんどうろ）」または「御幸通り（みゆきどおり）」として地元の人々に親しまれています。

概要

この県道は、石岡駅と国道355号を東西に結ぶ、市街地の主要道路です。その短い距離にも関わらず、石岡市の都市機能において重要な役割を担っています。特に毎年9月には、敬老の日を含む三連休に開催される常陸國總社宮大祭（石岡のお祭り）の際には、この通りが最も賑わう場所の一つとなります。

路線データ

起点：JR常磐線石岡駅前
終点：石岡市国府三丁目（国道355号交点）
総延長：461 m
重用延長：なし
未供用延長：なし
実延長：461 m
自動車交通不能区間延長：なし
改良率：100%
高級舗装率：100%

歴史

1895年（明治29年）に石岡駅が開業した後、石岡の市街地は駅を中心に発展しました。1924年（大正13年）に鹿島参宮鉄道が開通すると、駅の乗降客はさらに増加し、自動車の普及も相まって駅前の道路は交通の要所としての役割を担うようになりました。しかし、その道路幅は十分とは言えず、拡張の必要性が高まっていました。

1927年（昭和2年）、当時の石岡町長である大槻錦次氏ら6名が、茨城県に対し駅前道路の拡張に関する上申書を提出しました。これを受け、茨城県は駅前拡張だけでなく、国道（陸前浜街道）と駅前を結ぶ道路の新設を提案、土地が寄付されれば県が道路整備を行うと回答しました。

1928年（昭和3年）、石岡町は道路新設協議会を設立し、道路建設を決定しました。しかし、この計画に対して町民の一部から反対の声が上がりました。反対派は、既に南北2本の道が存在すること、町の財政状況を理由に道路建設の必要性を疑問視しました。この反対運動に対して、町側は建設費を寄付で賄う譲歩案を示し、事態は収束に向かいました。

そして1929年（昭和4年）10月21日、全長490m、幅15mのアスファルト舗装された道路「八間道路」が開通しました。この開通式は、同年3月に発生した「石岡大火」からの復興を兼ねて行われました。また、同年には大日本帝国陸軍の特別大演習に際して聖駕通御があったことから「御幸通り」とも呼ばれるようになりました。

1959年（昭和34年）10月14日、この道路は県道石岡停車場線として茨城県によって認定されました。1995年（平成7年）には整理番号が277となり、現在に至っています。

年表

1895年（明治28年）11月4日：石岡駅が開業。
1920年（大正9年）4月1日：現在の路線の前身である石岡停車場線が路線認定。
1929年（昭和4年）10月21日：八間道路の開通式を挙行。
1959年（昭和34年）10月14日：現在の路線が路線認定（図面対象番号263）。
1995年（平成7年）3月30日：整理番号319から現在の番号（整理番号277）に変更。
2000年（平成12年）4月27日：電線共同溝を整備すべき道路に指定。

路線状況

この県道は、災害発生時の緊急輸送道路としての役割を担うため、道路法に基づき、電柱の設置が制限されています。

御幸通り商店街

県道沿いには御幸通り商店街が形成されており、石岡市の中心的な商店街として賑わっています。商店街では、毎年2月から3月にかけて「いしおか雛巡り」、7月下旬には「いしおか七夕まつり」が開催され、特に七夕まつりの際には歩行者天国となります。また、過去にはクリスマスイベントなども開催され、地域住民に親しまれています。

参考文献

石岡市史編さん委員会 編『石岡市史 下巻』石岡市長 鈴木堅太郎 発行、昭和60年3月31日。
茨城県土木部『茨城県道路現況調書 令和2年3月1日現在』茨城県。

関連項目

茨城県の県道一覧

外部リンク

茨城県土木部 土浦土木事務所
石岡のおまつり（概要）茨城県石岡市
* 御幸通り商店街（JR石岡駅前通り）

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