茨城県道32号大子美和線

茨城県道32号大子美和線

茨城県道32号大子美和線は、茨城県久慈郡大子町を起点とし、常陸大宮市に至る主要地方道です。この路線は、八溝山地の山間部を縫うように走り、地域住民の生活を支える重要な役割を担っています。路線は、大子町内の国道118号から分岐し、栃原地区を経て、常陸大宮市美和地区へと至ります。

路線の特徴

この路線の最大の特徴は、常陸大宮市と大子町の境にある通称「タバッコ峠」を越える点です。この峠は分水嶺となっており、常陸大宮市側は那珂川支流の緒川の源流域、大子町側は久慈川支流の大沢川の源流域となっています。路線沿いには、数軒程度の小さな集落が点在しており、山間部の静かな風景が広がっています。

道路の状況は、常陸大宮市側では比較的緩やかな地形のため道路改修が進んでいる一方、大子町側では改修が半分程度に留まっている状況です。そのため、一部区間では道幅が狭くなっている箇所もあります。

路線データ

起点: 久慈郡大子町頃藤（国道118号交点）
終点: 常陸大宮市高部（茨城県道29号常陸太田那須烏山線交点）
総延長: 17.698 km
重用延長: なし
未供用延長: なし
実延長: 17.698 km
自動車交通不能区間: なし

歴史

この路線の前身は、1959年に認定された県道上金沢頃藤線と県道高部栃原線です。1977年にこれらの路線の一部を統合し、主要地方道大子美和線として認定されました。その後、1995年に現在の整理番号32に変更されています。

1959年: 県道上金沢頃藤線、県道高部栃原線が路線認定
1977年: 主要地方道大子美和線として路線認定、同時に旧路線が廃止
1995年: 整理番号が47から32へ変更

近年の動き

2003年には、久慈川を渡る旧道の一部が町道に降格しました。また、2023年には大子町大沢地区で狭隘道路の改良工事が行われるなど、路線の改良が継続的に進められています。

路線状況

全線にわたり1.5〜2車線の道路ですが、大子町栃原地区からタバッコ峠付近、および終点である高部地区の一部には、幅員が狭い区間が残っています。この路線は、国道118号、国道293号と八溝山地を越えて連絡する主要地方道の一つであり、沿線地域の生活を支える重要な役割を担っています。しかし、交通量は少なく、過疎地域の生活道路としての性格が強いです。2014年時点では、大子町頃藤地区で拡幅と線形改良工事が進められていました。

道路施設

上小川橋: 久慈川を渡る橋（大子町上小川）

地理

通過する自治体:
久慈郡大子町
常陸大宮市

交差する道路:
国道118号（起点）
茨城県道323号上小川停車場線
茨城県道158号上金沢栃原線
茨城県道29号常陸太田那須烏山線（終点）

沿線施設

栃原金山
タバッコ峠（大子町・常陸大宮市境）

管理事務所

大子町区間: 常陸大宮土木事務所大子工務所
常陸大宮市区間: 常陸大宮土木事務所

参考文献

茨城県土木部『茨城県道路現況調書 令和2年3月1日現在』

関連項目

茨城県の県道一覧

外部リンク

茨城県土木部
常陸大宮土木事務所大子工務所
常陸大宮土木事務所

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