茶臼山古墳 (大津市)

茶臼山古墳に関する詳細

滋賀県大津市秋葉台にある茶臼山古墳（ちゃうすやまこふん）は、膳所茶臼山古墳とも呼ばれ、前方後円墳として特徴的な形状を持っています。この古墳は、日本の古墳時代の中期に位置づけられ、築造は4世紀末から5世紀初頭と考えられています。茨城県南部、琵琶湖の南岸に立つ丘陵の先端に築かれており、滋賀県内では規模が第3位にあたります。

墳丘の特徴

茶臼山古墳の墳形は前方後円形で、前方部が東方向を向いています。墳丘の長さは約124メートルです。これは近江八幡市の安土瓢箪山古墳（134メートル）や彦根市の荒神山古墳（124メートル）に次ぐもので、滋賀県内においてその大きさを誇っています。

墳丘の外表には、葺石や円筒埴輪が各段に施されています。また、墳頂では形象埴輪も発見されており、これらが古墳の文化的な重要性を高めています。しかし、埋葬施設についての具体的な情報は確認されていません。さらに、茶臼山古墳の南方には小茶臼山古墳があり、これは伴侶的な墳丘と考えられています。

歴史的背景

茶臼山古墳は古墳時代中期に属し、大津市地域の首長の墓として位置づけられます。最も古い時期に該当する墓としては、皇子山1号墳や和邇大塚山古墳が考えられています。埋葬された人物については詳細は不明ですが、一部の伝承では彦坐王や大友皇子の一族の墓とも考えられています。特に、後円部の墳頂には大友皇子に関連する「葬り塚」と呼ばれる五基の塚が現存しているため、重要な歴史的背景を持っています。

1921年には、茶臼山古墳と小茶臼山古墳の地帯が合わせて国の史跡として指定され、当古墳の文化財的価値が認識されるようになりました。

小茶臼山古墳について

茶臼山古墳の南約200メートルに位置する小茶臼山古墳（こちゃうすやまこふん）は、形状は円墳であり、直径は約18メートルとされますが、詳細については未調査のため不明な点が多いです。この位置関係から、小茶臼山古墳は茶臼山古墳の陪塚的な存在とも考えられています。

文化財としての重要性

茶臼山古墳と小茶臼山古墳は、古墳時代の重要な遺跡であり、その文化的価値が高く評価されています。国の史跡に指定されることによって、歴史や文化の保護、研究を進めるための基盤が整えられています。

このように、茶臼山古墳は滋賀県の歴史や文化を理解する上で重要な遺跡であり、多くの人々にとって学びの場とされています。

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