荒川化学工業

荒川化学工業株式会社について

概要

荒川化学工業株式会社（Arakawa Chemical Industries, Ltd.）は、1876年に大阪市で創業された歴史ある化学メーカーです。主に松やにを蒸留して得られるロジンを基にした製品の製造を行っており、これを利用した製紙用薬品や合成樹脂類の開発に特化しています。また、みどり会の会員企業であり、三和グループに属した信頼性のある企業でもあります。

沿革

この会社の歴史は長く、1876年に生薬商としてスタートし、その後、合資会社荒川商店に改組。1943年には荒川林産化学合資会社に改名し、1956年には法人化され、荒川林産化学株式会社となります。以降、台湾や中国への子会社設立を通じて国際的な展開を図り、商号を1977年に現在の「荒川化学工業株式会社」に改称しました。

1990年代以降、ロジンを中心とした製品の開発は進み、複数の国に子会社を持つなど、グローバルなネットワークを構築しています。特に1999年と2000年には、日本の証券取引所に上場し、企業の安定性を示しています。

主な製品

荒川化学工業の強みは、製紙用薬品や化成品にあります。製紙用薬品においては、サイズ剤や紙力増強剤、塗工紙用薬品などが含まれ、他にも印刷インキ用樹脂や粘着剤用の樹脂など多岐にわたる製品を製造しています。特に、超淡色ロジンや機能性コーティング剤は、独自の技術を持ち合わせ、市場競争力を確立しています。また、電子材料や特殊な化学製品にも積極的に取り組んでいます。

拠点

日本国内だけでも、東京、名古屋、札幌、大分など各地に支店や営業所があり、工場は大阪や静岡、岡山、福島など広範囲に設置されています。さらに、台湾や中国における駐在員事務所を通じて、アジア市場にも強い影響を持つ企業です。

マスコットキャラクター「マツタロウ」

荒川化学工業のCMキャラクター「マツタロウ」は2006年に登場し、松の木を擬人化したもので、創業130年を記念したものです。彼は、ロジンが日常生活にどのように利用されているかを広める役割を担っており、特にサイズ剤やガムテープに使用されるロジンがどのように役立っているかを伝えるために活躍しています。2016年には、女の子キャラクターのロジーナも登場しました。

さいごに

荒川化学工業株式会社は、ロジンを核にした製品の開発と製造を行う企業として、長い歴史と技術力を持っています。持続可能な発展を目指し、これからもさまざまな分野で活躍し続けることでしょう。

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