荒野の呼び声 -東京録音-

矢野顕子『荒野の呼び声 -東京録音-』：ライブの熱気と新たな挑戦

『荒野の呼び声 -東京録音-』は、シンガーソングライター[矢野顕子]]の29枚目のアルバムとして2012年8月8日にリリースされました。ヤマハミュージックコミュニケーションズから発売されたこの[[アルバム]は、ライブ音源を中心に構成された、聴きごたえのある作品です。

収録内容と概要

アルバムは大きく分けて二つのライブ演奏から構成されています。一つは「矢野顕子トリオ」（矢野顕子、ウィル・リー、クリス・パーカー）によるブルーノート東京での2009年と2010年の演奏(トラック1-6)、もう一つは、アルバム『akiko』にも参加したマーク・リーボウらとの共演による「さとがえるコンサート2009」（東京・NHKホール）における演奏(トラック8-11)です。これらのライブ音源に加え、トリオメンバーによるスタジオ録音の新曲(トラック7)と、鎌倉芸術館での2010年のリサイタルからの音源(トラック12)が収録されています。

「矢野顕子トリオ」としての活動は、2009年のブルーノート東京公演から本格的に始まりました。本作は、トリオとしての初期の貴重な演奏を捉えた初の収録アルバムとなっています。

参加ミュージシャン

本作には、長年矢野顕子を支えてきた豪華なミュージシャンたちが参加しています。

矢野顕子トリオ
矢野顕子：ピアノ、ボーカル
ウィル・リー：ベース、ボーカル
クリス・パーカー：ドラムス
さとがえるコンサート2009
マーク・リーボウ：ギター
ジェニファー・コンドス：ベース
ジェイ・ベルロウズ：ドラムス
MSR Studios,NYC
ボブ・マン：ギター

ウィル・リーは1977年のセカンドアルバム『いろはにこんぺいとう』から、クリス・パーカーも1991年の「LOVE LIFEツアー」以降、長年にわたり矢野と共演を重ねてきました。彼らの熟練した演奏が、アルバムに深みを与えています。

収録曲について

アルバムには、カバー曲とオリジナル曲がバランスよく収録されています。

People Got To Be Free：The Rascalsのカバー。ウィル・リーとのボーカルデュエットが聴きどころ。
てぃんさぐぬ花：沖縄民謡。アルバム『ELEPHANT HOTEL』にも収録。
The Letter：The Box Topsのカバー。アルバム『LOVE LIFE』でもカバー。
Reach Out：クリス・パーカーのドラムが光るオリジナル曲。
You Really Got Me：The Kinksのカバー。
すばらしい日々：ユニコーンの奥田民生のカバー。矢野の定番カバー曲。
こんなところにいてはいけない：糸井重里作詞、矢野顕子作曲。震災後に完成した、思いのこもった楽曲。
学べよ：矢野顕子×上原ひろみ『Get Together 〜LIVE IN TOKYO〜』でも発表された楽曲。
ウナ・セラ・ディ東京：ザ・ピーナッツのカバー。アルバム『reverb』にも収録。
気球にのって：アルバム『JAPANESE GIRL』収録曲のカントリー調アレンジ。
Whole Lotta Love：Led Zeppelinのカバー。アルバム『akiko』にも収録。
椰子の実：島崎藤村作詞、大中寅二作曲。ソロピアノ弾き語り。

まとめ

『荒野の呼び声 -東京録音-』は、矢野顕子のライブパフォーマンスの魅力を凝縮したアルバムです。長年の共演者たちとの息の合った演奏、バラエティ豊かな選曲、そしてスタジオ録音の新曲が、聴き手を飽きさせません。矢野顕子の音楽の幅広さと深さを堪能できる、ファン必聴の一枚と言えるでしょう。

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