荻村杯国際卓球選手権大会

ITTFワールドツアー・ライオン卓球ジャパンオープン

ITTFワールドツアー・ライオン卓球ジャパンオープン、別称荻村杯国際卓球選手権大会は、1989年に始まった国際卓球連盟（ITTF）と日本卓球協会が主催する卓球の国際オープン大会です。大会は日本国内において年に一度開催され、世界中からトップ選手が集結するため、卓球ファンにとって注目のイベントとなっています。

大会は、1996年にITTFのプロツアーに組み込まれ、12大会の中の一つとして位置づけられました。特に2006年からはITTFワールドツアーの中核的な大会としての地位を築いており、2008年にはプレミアム大会に認定されました。その後、2017年からは最高評価のプラチナ大会に昇格し、国際卓球界での存在感を強めています。

大会の開始当初、全日本空輸（ANA）が冠スポンサーとして支援し、さまざまな名称で開催されました（例えば、全日空杯ジャパンオープンや全日空ジャパングランプリ）。しかし、1995年より、当時のITTF会長である荻村伊智朗の功績を称えるために「荻村杯」として名付けられました。荻村は卓球界の発展に多大な影響を与えた人物であり、彼の名を冠した大会は卓球愛好者にとって特別な意義を持っています。

2003年から2008年にかけてはフォルクスワーゲンがメインスポンサーとなり、「フォルクスワーゲンオープン荻村杯」として開催されました。そして2017年以降は現在の「ライオン」のスポンサーシップのもと、より強固な地位を築いています。最近の大会では、2018年に「Seamaster 2018 ITTFワールドツアーライオン卓球ジャパンオープン荻村杯北九州大会」として行われ、北九州市の市制55周年記念事業としての意味も持ちました。

2020年には、北九州市での開催が予定されていましたが、新型コロナウイルスの影響で残念ながら中止となりました。このように、世界的な規模の選手たちがしのぎを削るこの大会は、様々な歴史や背景を持ちながら、卓球界の伝統と革新の象徴とも言える存在です。

歴代優勝者

大会では男子、女子、混合ダブルスの部門で数多くの日本選手が輝かしい成績を収めています。1989年の第1回大会では男子ダブルスに斎藤清・松下雄二ペアが優勝し、その後も数々の日本選手が好成績を収めてきました。

具体的には、2002年の男子ダブルスで田崎俊雄・鬼頭明ペア、2009年の男子ダブルスでは岸川聖也・水谷隼ペア、女子ダブルスでは樋浦令子・平野早矢香ペアが素晴らしい成績を収めました。2010年には男子ダブルスで松平健太・丹羽孝希ペア、女子ダブルスで石垣優香・山梨有理ペアが優勝し、さらに2011年には男子シングルスで岸川聖也がタイトルを獲得しました。

このように、ライオン卓球ジャパンオープンは多くの名勝負を生み出す舞台であり、家族や仲間と共に楽しむイベントとしても定着しています。卓球の華やかな歴史が詰まったこの大会は、今後もさらなる進展が期待される注目の国際イベントです。

もう一度検索