莫徳恵

莫徳恵について

莫徳恵（ばく とくけい）は、中華民国における著名な政治家であり、その生涯は多様な政治的役割と歴史的変遷で彩られています。彼の名前は、満州族の出身を持ち、政治的活動を通じて中華民国の発展に寄与しました。その詳細を見ていきましょう。

生い立ちと初期の経歴

莫徳恵は、満洲族の莫特哈利氏に属しており、祖籍は吉林省の双城堡、現在の黒竜江省ハルビン市にあたります。彼の名前には、字の「柳沈」があり、署名には「柳園」を使用しました。1907年、彼は天津の北洋高等巡警学堂に入学し、3年後に卒業。卒業後は、浜江（ハルビン）巡警局の局長や双城県の知事として仕官しました。

政治家としての活動

1913年、中華民国が成立すると、莫徳恵は衆議院の議員に当選します。1917年12月には吉林省官産処の処長に任命されました。続いて1922年には東三省保安司令部の諮議となり、省立東北大学の校長職も兼任するに至ります。彼の政界での活躍は、例えば1925年に蒙蔵院副総裁、翌年には奉天省省長、1927年には潘復内閣の農工総長としても recognized されるものです。

国民政府への転身と役職

国民政府が成立した1929年1月には、東北政務委員会の委員と中東鉄路の督弁に就任しています。彼はその後、中ソ交渉において中国側の首席全権代表を務め、国際的な舞台でも影響力を発揮しました。1938年からは国民参政会参政員を4期にわたり務め、1941年には川康建設期成会の主任として重要な役割を果たしました。

戦後の台湾での活動

国共内戦において中国国民党が敗北した後、莫徳恵は台湾に逃れます。1954年には考試院長に就任し、1966年までその地位に留まりました。その後も国民大会の代表や総統府の資政、光復大陸設計研究委員会の副主任委員など、多くの役職を歴任しました。

最後の年

莫徳恵は1968年4月17日に台北市で死去しました。享年86歳でしたが、その生涯の86年には、中国の歴史における重要な瞬間が数多く存在しており、彼の業績は今なお多くの人々に記憶されています。

参考文献

• - 徐友春主編『民国人物大辞典 増訂版』河北人民出版社、2007年。
• - 劉寿林ほか編『民国職官年表』中華書局、1995年。

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