菅谷徹

菅谷 徹（すがたに とおる）氏は、1984年6月22日に富山県新湊市（現在の射水市の一部）で生まれた、日本の元男子バスケットボール選手です。センターポジションを務め、特筆すべきはその身長で、215センチメートルという日本のバスケットボール界でも稀に見る高さを誇りました。選手引退後は、所属していた黒田電気でマネージャーとして活動しています。

菅谷氏のバスケットボールキャリアは、高校時代に興誠高校（静岡県）でスタートしました。ここではインターハイ（全国高等学校総合体育大会）に出場するなど、早くからその才能と身体能力を発揮しました。大学は京都産業大学に進学。在学中には、当時日本代表ヘッドコーチを務めていたジェリコ・パブリセヴィッチ氏が立ち上げた代表候補候補合宿、通称「スプリングキャンプ」の第1回メンバーに招集される貴重な経験をしました。このキャンプを通じて、日本代表候補として欧州遠征にも参加するなど、国際的な舞台にも足を踏み入れました。また、2005年にはユニバーシアード日本代表に選出され、国際大会でのプレー経験を重ねました。

大学卒業後、菅谷氏は実業団チームである黒田電気に入社し、選手としてのキャリアを続けました。長身を生かしたゴール下でのプレーやリバウンドは、チームにとって大きな強みとなりました。

菅谷氏を語る上で欠かせないのが、その際立った身長です。幼少期から非常に背が高く、小学6年生の時にはすでに186センチメートル、中学3年生になる頃には200センチメートルを超えていました。最終的には215センチメートルに到達しましたが、報道によっては220センチメートルや216センチメートルと伝えられた時期もありました。選手として現役だった頃には、日本のスポーツ界全体を見渡しても最も身長の高い人物として知られており、その存在は多くのメディアに取り上げられました。日本のバスケットボール界における歴代の長身選手の中でも、菅谷氏の215センチメートルは歴代3位の記録です。230センチメートルの岡山恭崇氏、216センチメートルの山崎昭史氏に次ぐ高さであり、日本のバスケットボール史に名を刻む長身センターの一人と言えます。また、同世代には竹内公輔、竹内譲次といった有力選手が多く、「竹内世代」と呼ばれることもありますが、菅谷氏もその世代を代表する選手の一人でした。

バスケットボールやバレーボールといった長身が有利とされる競技は、菅谷氏の家族とも縁があります。姉の菅谷彩子氏も元バスケットボール選手で、かつて三菱電機でプレーしていました。彩子氏もまた長身で、現役当時は187センチメートル（または190センチメートルとも言われる）と、山田久美子氏に次ぐ高さを誇っていました。さらに、従妹には、女子バレーボール選手として活躍し、歴代最長身選手であった塚原佳代子氏がいます。このように、ご親族にも高身長のアスリートが存在するという特異な背景を持っています。

選手としてのキャリアを終えた後、菅谷氏は現役時代を過ごした黒田電気に残り、チームのマネージャーとしてバスケットボールに関わり続けています。選手を支える立場で、これまでの経験を活かしています。

菅谷徹氏は、その驚異的な身長で日本のバスケットボール界に確かな足跡を残しました。ユニバーシアード日本代表に選ばれるなど、国際的な経験も積み、黒田電気の中心選手として活躍しました。選手引退後もチームに貢献しており、そのキャリアは多くの人々に記憶されています。

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