菊亭公長

菊亭公長

菊亭公長（きくてい きんおさ）は、1889年1月8日に生まれ、1944年9月23日に亡くなった日本の華族です。侯爵の地位にあり、貴族院の侯爵議員も務めました。

経歴

公長は、華族である菊亭脩季の長男として誕生しました。1905年11月6日に父の死去に伴い、侯爵を襲爵しました。1914年1月7日には満25歳となり、貴族院侯爵議員に就任。貴族院では火曜会に所属し、亡くなるまでその職を務めました。

1915年には殿掌に就任しましたが、同年4月15日に依願により免官となっています。

栄典

1912年（明治45年）1月31日 - 正五位
1934年（昭和9年）3月15日 - 正三位

親族

公長の家族構成は以下の通りです。

妻：菊亭章子（あやこ、1894年生) - 中山公憲の庶子（旧名・幸子）
長女：鳥居福子(1912年生) - 鳥居忠博の妻
長男：菊亭実賢(1916年生) - 侯爵。大野良蔵の娘・寿美子と結婚し賢子をもうけるも離婚。賢子は寿美子の再婚相手の東京銀行副頭取・小沢将邦と養子縁組し、将邦の姉の子・志賀逸夫（志賀潔の孫）と結婚、娘の直子は公長の妻である菊亭章子の養子となった。
姉：有馬英子(1881年生) - 有馬頼多（有馬頼底の父）の妻
妹：北島幸子（ゆきこ、1897年生) - 北島貴孝の妻

系譜

菊亭公長は、東山天皇の男系七世子孫にあたります。東山天皇の孫であり、閑院宮直仁親王の子で鷹司家を継いだ鷹司輔平の男系後裔でもあります。

詳細は皇別摂家#系図も参照してください。

菊亭家について

菊亭家（きくていけ）は、日本の公家の一つであり、藤原北家勧修寺流の支流にあたります。家格は羽林家。江戸時代の家禄は230石。

藤原北家は、藤原不比等の次男である藤原房前を祖とする一派で、鎌足の四兄弟の家系のうち最も繁栄しました。勧修寺流は、藤原伊尹の四男である藤原為光を祖とする一派です。

菊亭家は代々歌道をもって朝廷に仕え、特に歌学をもって知られました。江戸時代には、歌道の家として知られ、多くの歌人を輩出しました。

明治維新後には華族に列し、侯爵を授けられました。菊亭家は、日本の歴史と文化に深く関わってきた家柄であり、その足跡は今日にも受け継がれています。

参考文献

霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成』上巻、霞会館、1996年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
人事興信所編『人事興信録』第14版上、1943年。

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