萩原なつ子

萩原なつ子

萩原なつ子氏は、日本の社会学者であり、博士（学術）の学位を有しています。専門分野は、環境社会学、ジェンダー研究、非営利組織論です。現在は、独立行政法人国立女性教育会館の理事長、文部科学省中央教育審議会委員を務めています。

経歴

山梨県で生まれ、明治学院大学文学部英文学科および社会学部社会学科を卒業後、お茶の水女子大学大学院家政学研究科を修了しました。その後、トヨタ財団アソシエイト・プログラムオフィサー、東横学園女子短期大学助教授、宮城県環境生活部次長、武蔵工業大学助教授などを経て、立教大学社会学部教授、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授を歴任しました。また、日本NPOセンター代表理事も務めました。

2019年には文部科学省中央教育審議会委員に任命され、2022年からは国立女性教育会館長に就任しています。

博士論文では、多数の市民活動団体を分析し、その成果は2009年に『市民力による知の創造と発展-身近な環境に環する市民研究の持続的展開』（東信堂）として刊行されました。この著書は、市民社会における知の創造と発展に関する重要な貢献として評価されています。

研究内容

萩原氏の研究は、環境問題、ジェンダー、NPO（非営利組織）という三つの主要なテーマを中心に展開されています。

環境社会学：環境問題と社会の関係性を分析し、持続可能な社会の実現に向けた提言を行っています。市民による環境研究の重要性を説き、そのための方法論や政策について研究しています。
ジェンダー研究：ジェンダーの視点から社会構造や文化を分析し、ジェンダー平等の実現に向けた提言を行っています。女性の社会進出やエンパワーメントに関する研究も行っています。
非営利組織論：NPOの役割や機能、組織運営、政策提言などについて研究しています。NPOが社会に貢献するための条件や課題を明らかにし、その発展を支援するための提言を行っています。

これらの研究を通じて、萩原氏は、持続可能な社会の実現、ジェンダー平等の推進、市民社会の発展に貢献することを目指しています。

著書

『それ行け!YABO-こどもとエコロジー』　リサイクル文化社、1990年
『生活環境論（生活科学シリーズ11）』（共著）　同文書院、1996年
『講座 環境社会学 環境運動と政策のダイナミズム』（共著）　有斐閣、2001年
『ジェンダーで学ぶ文化人類学』（共著）　世界思想社、2005年
『市民力による知の創造と発展-身近な環境に環する市民研究の持続的展開』　東信堂、2009年

訳書

マレイ・ブクチン　『エコロジーと社会』（藤堂麻理子・戸田清との共訳）　白水社、1996年

外部リンク

萩原なつ子 - 立教大学研究者情報
* ひとりひとりが主役のダイバーシティー（多様性）な地域へ①【社会学者・萩原なつ子さん】 - 地域づくり情報局:NHK

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