蒲原駅

蒲原駅の概要

蒲原駅（かんばらえき）は、静岡県静岡市清水区蒲原堰沢にあるJR東海の東海道本線の駅です。駅番号はCA11で、長い歴史を持つこの駅は、地域の交通の要所として知られています。

駅の歴史

蒲原の歴史は古く、かつての東海道五十三次の宿場町でもありました。官設鉄道の開業時には、最初は蒲原町に駅が設けられる予定でしたが、隣接する岩淵村が駅設置を強く要求したため結局岩淵駅が設けられ、蒲原には駅ができませんでした。しかし、蒲原町も駅設置を求め、東海道線の開業から1年3ヶ月後に蒲原駅がようやく開業しました。

最初は旧蒲原宿の近くには設置されず、更に地域間の調整が行われた結果、最終的に旧堰沢村内の現在の場所に位置することが決まりました。その後、1916年に隣の由比町に由比駅が設けられたことで、蒲原町でも駅の移転の提案がありましたが、町長の反対により実現しませんでした。ただし、1968年には新蒲原駅が旧宿場の近くに設けられ、そのため新蒲原駅の方が蒲原駅を超える乗降客数を獲得することになりました。

その結果、蒲原駅には急行列車の一部が停車するようになりましたが、1996年のダイヤ改正を経て普通列車のみに停車する駅となりました。

年表

• - 1890年5月16日: 官設鉄道の岩淵（現・富士川） - 興津間に新たに開業。一般駅としてスタートしました。
• - 1895年4月1日: 東海道線の名称が制定され、1909年には東海道本線に改称されました。
• - 1967年2月: 駅舎が改築されました。
• - 1974年10月1日: 貨物取り扱いが廃止されました。
• - 1985年3月14日: 荷物取り扱いが廃止され、駅の機能が縮小されました。
• - 1987年4月1日: 国鉄の分割民営化に伴い、JR東海が当駅を運営するようになりました。
• - 2008年3月1日: ICカード「TOICA」の使用が可能となり、利便性が向上しました。
• - 2025年6月1日: お客様サポートサービスが導入され、駅の無人化が進む予定です。

駅の構造

蒲原駅は、地上駅として単式ホームと島式ホームを持ち、合計で2面3線のホームがあります。1番線と3番線が本線で、2番線は副本線として使用されています。2025年2月時点では、2番線には柵が設置され、架線が撤去されている状態です。

この駅はお客様サポートサービスを導入した無人駅で、以前はJR東海の職員が業務を行っていました。駅舎はコンクリート造りの2階建てであり、内部には待合所や自動券売機が設置されています。

利用状況

2023年度のデータによれば、蒲原駅の1日あたりの平均乗降客数は1,226人となっており、静岡県内の東海道本線の駅の中では最も少ない数字です。1993年度以来の乗降客数は減少傾向にあり、今後の利用促進が課題となっています。

駅周辺情報

駅の近くには約100メートルの距離に海岸線が広がり、その北側には国道1号が通っています。周辺には、静岡市清水区役所蒲原支所や蒲原中郵便局があります。また、「蒲原駅」停留所からは静岡市のコミュニティバスが発着するため、地域の交通手段として重要な役割を果たしています。

隣接駅

• - 快速（臨時列車扱い、下りのみ運転）: 通過
• - 普通: 新蒲原駅 - 蒲原駅 - 由比駅

このように蒲原駅は、歴史ある土地柄と地域との交通の結節点としての役割を果たし続けています。

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