蒼国来栄吉

蒼国来栄吉のプロフィール

蒼国来栄吉（そうこくらい えいきち）は1984年1月9日に中国内モンゴル自治区赤峰市で生まれた元大相撲力士です。身長186cm、体重145kg、血液型はO型で、十両優勝や技能賞受賞の実績を持ちます。彼は2019年に日本国籍を取得し、愛称はエンクーです。元の名は恩和図布新（エンヘトゥプシン）です。彼の好物は羊の塩茹でで、得意技は右四つ、寄り、投げです。最高位は2017年3月場所の東前頭2枚目という輝かしい成績を残しました。

幕内力士としての歩み

蒼国来は7歳からモンゴル相撲に触れ、16歳で全国優勝を果たします。その後、内モンゴルのレスリング学校に進学し、キリル文字である「Энхтүвшин」として知られていました。2003年、荒汐部屋の親方が中国を訪問した際に、その体格に目を付けた彼は自ら直談判し、荒汐部屋に入門を果たし、日本へ渡りました。この時、彼の熱意に惹かれた親方は彼の入門を許可しました。

蒼国来は2003年9月場所で初土俵を踏みますが、初期は幕下や三段目を行き来しながら努力を重ねました。彼は2007年5月の三段目優勝がきっかけで一気に飛躍し、十両昇進が決まりました。当時、部屋の後援者からの期待は大きく、彼の成長を見守る声は多かったのです。

八百長問題と復帰

2011年の大相撲八百長問題で、蒼国来は一時的に八百長に関与したとされ、解雇処分を受けました。しかし、彼はこの決定に対して裁判を起こし、2年半後に幕内力士としての地位を再び得ることとなります。この裁判闘争の過程で、彼は不当に解雇されたと認められ、2013年7月から公式に復帰しました。復帰後は周囲の期待を背負い、スポーツの習慣と健全な生活を維持しながら勝ち越しを続けました。

現在の活動

復帰後、蒼国来は荒汐部屋の年寄として後進の指導にあたり、彼の経験を基にした教えが多くの力士に影響を与えています。また、彼は日本国籍を取得したことで、自身のルーツを大切にしつつ、日本の伝統文化に深く根付いています。彼の存在は、国際的な相撲の発展にも寄与していると言えるでしょう。

エピソードと影響

彼の新弟子時代は困難な時期でもあり、日本に来てすぐの頃は食文化や言語に戸惑いを感じながら、周囲の支えによって次第に適応していきました。また、日本での生活を通じて、彼は自身の文化を理解し、相撲界における重要な一員としての地位を確立しました。母国の内モンゴルの文化や問題についても発言し、積極的に声を上げる姿勢を見せています。

このように、蒼国来栄吉は困難を乗り越え、個人としても、相撲界の一員としても成長を続けています。彼の経験が今後の若手力士たちにとって大きなインスピレーションとなることでしょう。

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