蒼梧郡

蒼梧郡（そうご-ぐん）

蒼梧郡は、中国の秦代から唐代にかけて存在した郡であり、現在の湖南省南部から広西チワン族自治区西北部にかけての地域に位置していました。

歴史

秦代

秦が中国を統一した際に蒼梧郡が設置されました。ただし、当時の郡治については詳しい記録が残っていません。

南越国

秦の滅亡後、蒼梧郡は南越国に引き継がれました。

漢代

紀元前111年（元鼎6年）、漢が南越国を滅ぼすと、再び蒼梧郡が置かれました。郡治は広信県に置かれ、交阯刺史部に属しました。前漢末期には、広信、謝沐、高要、封陽、臨賀、端渓、馮乗、富川、茘浦、猛陵の10県を管轄していました。王莽の時代には新広郡と改称されましたが、後漢の成立とともに蒼梧郡の名称に戻されました。後漢時代には、交州に属し、広信、謝沐、高要、封陽、臨賀、端渓、馮乗、富川、茘浦、猛陵、鄣平の11県を管轄しました。

三国時代

三国時代の呉の時代には、蒼梧郡の東北部に位置する臨賀、謝沐、馮乗、富川、封陽の諸県が分割され、臨賀郡が新たに設置されました。264年（永安7年）に交州の東部が分割されて広州が立てられると、蒼梧郡は広州に所属が変わりました。

晋代

晋の時代には、茘浦県が始安郡に編入されました。この頃の蒼梧郡は、広信、端渓、高要、建陵、新寧、猛陵、鄣平、農城、元渓、臨允、都羅、武城の12県を管轄していました。

南朝時代

南朝宋の時代には、蒼梧郡は広信、猛陵、懐熙、思安、封興、蕩康、僑寧、遂城、丁留、広陵、武化の11県を管轄しました。南朝斉の時代には、広信、寧新、封興、撫寧、遂城、丁留、懐熙、猛陵、広寧、蕩康、僑寧、思安の12県を管轄しました。

隋代

南朝梁の時代には成州が置かれ、蒼梧郡は成州に属しました。583年（開皇9年）、隋が南朝陳を滅ぼすと、蒼梧郡は廃止され、封州に編入されました。しかし、607年（大業3年）に州が廃止されて郡が再び置かれると、封州は蒼梧郡と改称されました。郡治は封川県に置かれ、封川、都城、蒼梧、封陽の4県を管轄しました。

唐代

621年（武徳4年）、蕭銑が唐に降伏すると、蒼梧郡は唐の梧州となりました。蒼梧、豪静、開江の3県を管轄しました。742年（天宝元年）、梧州は再び蒼梧郡と改称されましたが、758年（乾元元年）に蒼梧郡は梧州と改称され、蒼梧郡の名称は歴史から姿を消しました。

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