蓬州

蓬州（ほうしゅう）は、中国の歴史において、現在の四川省南充市一帯に設置されていた行政区画です。その起源は南北朝時代に遡り、隋、唐、宋、元、明、清を経て、中華民国初期までその名残をとどめました。

成立と変遷

蓬州の最初の設置は北周時代、安固県に置かれたことに始まります。しかし、隋朝の大業年間初期に一旦廃止されました。その後、唐代に入り618年（武徳元年）に、巴州、隆州、渠州のそれぞれ一部を分離し、安固、伏虞、儀隆、大寅、宕渠、咸安の6県を管轄する州として再設置されました。唐代には一時的に咸安郡、蓬山郡と改称されましたが、758年（乾元元年）に再び蓬州の名称に戻されました。この時期の蓬州は山南西道に属し、良山、伏虞、儀隴、蓬池、宕渠、蓬山、大竹の7県を管轄していました。

時代が下り北宋時代には、蓬州は利州路に属し、蓬池、営山、儀隴、伏虞の4県を管轄しました。南宋時代には、相如、良山の2県が新たに加えられています。

元代には、蓬州は順慶路に属し、相如、営山、儀隴の3県を管轄しました。明代、清代には順慶府に属し、それぞれ営山、儀隴の2県を管轄する州として存続しました。

1913年、中華民国が成立すると、蓬州は廃止され、蓬安県と改称されました。これにより、数世紀にわたる蓬州の歴史は幕を閉じました。

このように、蓬州は時代の変遷とともに、その管轄範囲や所属する行政区画を変化させながらも、この地域において重要な役割を果たし続けました。

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