蓮華寺 (京丹後市)

蓮華寺の概要

蓮華寺（れんげじ）は、京都府京丹後市網野町島津にある曹洞宗の寺院で、その山号は雲渓山です。この寺院の本尊は阿弥陀如来であり、宮津市の智源寺に属する末寺として歴史的なつながりを持っています。

歴史

創建と初期の歴史

蓮華寺は文明3年（1471年）に利貞和尚によって創建され、その後、近世には宮津城下の智源寺から橘洲宗曇大和尚が開山として派遣され、法地となりました。寺の記録では正保2年（1645年）の開山とされていますが、『網野町誌 下巻』では慶長10年（1605年）の開山とする記録もあります。このように、寺の歴史にはさまざまな解釈が存在しています。

近世の発展

文政元年（1818年）、本堂の再建が行われたとの記録がありますが、一方で文政5年（1822年）の再建として異論が示されており、正確な時期は異なる見解があります。これらのことから、蓮華寺の歴史は多くの資料に基づいて解釈されていることが伺えます。

近代の変遷

1900年（明治33年）には、大阪・高津の今村久兵衛により梵鐘が鋳造されるなど、寺院の発展を示す出来事がありました。しかし、1927年3月7日に発生した北丹後地震では、本堂が焼失し、鐘楼も倒壊するなどの大きな被害を受けました。

その後、1934年には島津の伊藤徳蔵を棟梁として本堂や位牌堂、庫裏が再建され、1935年には落成式が行われました。この時、再建にかかる資金は信者や檀家の浄財によって賄われ、本堂と位牌堂の建設には2万5000円、庫裏には5000円が要されました。

また、再建にあたっては、倒壊した島津村立島津小学校から古材が使用され、新たな阿弥陀如来坐像が与謝郡栗田村から寄進されるなど、地域との結びつきが強まっています。

現代の状況

北丹後地震後の梵鐘は仮堂に吊るされていましたが、1942年には金属回収令により供出され、以後30年以上にわたって梵鐘が存在しませんでした。しかし、1978年に新たに梵鐘が再鋳造されるに至ります。1976年には旧尾坂寺宝篋印塔が網野町指定文化財に指定され、蓮華寺の文化的な側面が評価されています。

境内の見どころ

蓮華寺の境内には以下の重要な建物や文化財があります。

• - 本堂: 寺院の中心となる建物で、静謐な雰囲気が漂います。
• - 庫裏: 僧侶たちの生活空間として使用されています。
• - 鐘楼: 計画的に再建された重要な構造物です。
• - 旧尾坂寺宝篋印塔: 室町時代初期に製作されたもので、気品高い石造物とされています。もともとは尾坂寺にあったものが蓮華寺に移設され、地域の歴史を物語ります。
• - 震災供養塔: 1927年の地震を記念して建立された碑です。

アクセス

蓮華寺の所在地は、京都府京丹後市網野町島津2940で、交通アクセスは京都丹後鉄道の宮津線網野駅から徒歩でのアクセスが可能です。歴史と文化に触れられる場所として、多くの方々に訪れていただきたい場所です。

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