蔵王橋 (長岡市)

新潟県長岡市のシンボル、蔵王橋

蔵王橋は、新潟県長岡市を流れる信濃川に架かる、全長808mの橋梁です。国道352号と国道403号が重複する区間に位置し、地域の交通において重要な役割を担っています。

橋の概要

現在の蔵王橋は1994年（平成6年）11月に竣工しました。幅員は12.5mで、7.5mの車道と両側に2.5mの歩道が設けられています。これにより、車両だけでなく歩行者も安全に通行できるようになっています。

蔵王橋のすぐ下流には北陸自動車道の信濃川橋が、上流には国道8号長岡バイパスの長岡大橋が架かっており、交通の要衝としての役割を果たしています。

蔵王橋の歴史

初代の蔵王橋は1958年（昭和33年）に竣工しました。橋の名前は、かつて長岡に隣接していた幕府領の蔵王村、そして長岡城築城以前にあった蔵王堂城に由来します。

かつて蔵王と槙山の間は渡し船で行き来していましたが、1921年（大正10年）頃から発動機付きの渡船が登場し、その後県道に認定され、県営の渡船として無料開放されました。

蔵王橋架設への道のり

1928年（昭和3年）に県議会で蔵王橋の架設が議決されました。翌年には橋脚が完成したものの、満州事変などの影響で物価が高騰し、工事は遅延しました。1936年（昭和11年）にトラス橋部分が完成し、両端に木造の斜路を設けてようやく供用が開始されました。

しかし、その後洪水により木造部分が流出するなどの被害が相次いだため、1952年（昭和27年）に左岸側、1957年（昭和32年）には右岸側もコンクリート橋に改良されました。

現在の蔵王橋へ

30年の歳月をかけて完成した初代蔵王橋でしたが、車両の大型化や交通量の増加、そして老朽化により、新たな橋の建設が決定しました。1988年（昭和63年）に本体工事が着手され、1994年（平成6年）に現在の蔵王橋が完成し、供用が開始されました。

旧蔵王橋の供用中に現在の橋を建設したため、両端の道路に弧を描くように接続する独特の形状となっています。

蔵王橋が繋ぐ未来

蔵王橋は、長岡市の交通を支える重要なインフラであるとともに、地域の歴史と人々の生活を繋ぐ架け橋でもあります。その存在は、長岡市の発展に大きく貢献しています。

参考文献
蔵王橋西詰歩道上に設置されている案内板「蔵王橋の由来」

関連情報
新潟県長岡地域振興局地域整備部：橋梁管理者
長生橋、大手大橋、蔵王橋に関すること
空から見た信濃川・魚野川 - 北陸地方整備局信濃川河川事務所
* 信濃川蔵王橋下流

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