蕭誉

蕭 誉 (しょう よ) の生涯と業績

蕭誉（しょう よ、生年519年 - 没年550年）は、南朝梁の著名な武将であり、昭明太子蕭統の次男で、兄には後梁の宣帝蕭詧がいます。字は重孫と言います。彼の一生は、南朝の歴史の中で重要な役割を果たしました。

彼の経歴の始まり

蕭誉は、普通2年（521年）に枝江県公に封じられ、その後、経歴は着々と進展していきます。中大通3年の6月に河東郡王に封ぜられ、2000戸の食邑が与えられました。この時期、彼は寧遠将軍や領石頭戍事など多くの職務を歴任し、さらに琅邪と彭城の太守にもなります。

重要な任務と任官

大同3年4月には南徐州刺史に任命され、その後侍中や軽車将軍の職も兼任しました。これにより、彼は南朝梁の重要な軍事的役割を担っていくこととなります。その後、太清2年4月に南中郎将に任ぜられ、湘州刺史としての任務も果たします。この時期、侯景の乱が発生し、彼は軍を率いて建康を制圧しようとしましたが、時すでに遅く、建康は既に敵の手に落ちていました。

内乱と家族内の対立

この時期、彼の兄である湘東王蕭繹が軍を率いて郢州の武城にいたこともあり、彼との軍事的な関係が影響し合うこととなります。蕭繹は蕭誉が反乱を起こすのではないかと警戒し、周弘を使者として送りましたが、蕭誉はその指示には従いませんでした。このことで蕭繹は激怒し、長男の蕭方等を派遣して蕭誉を討伐させましたが、逆に蕭方等が戦死してしまいます。

その後も蕭繹は他の将軍を派遣しましたが、蕭誉に対抗することができませんでした。この家族間の対立は、内乱の混乱を加速させていく結果となりました。

最期とその評価

大宝元年5月には、湘州城が王僧弁によって攻撃され、蕭誉は捕らえられ、斬首されることとなります。彼の死は南朝梁における重要な軍事的指導者の喪失を意味しました。

数年後の大定元年（555年）、西魏の支援を受けて後梁を興した蕭詧によって、彼は丞相の位を追贈され、「武桓」という諡号が贈られました。彼の業績は、南朝梁の歴史の中で決して忘れられることのないものとなっています。

蕭誉は、その生涯の中で数々の戦に参じ、さまざまな職務を担いながらも、時代の波に翻弄されていきました。彼の物語は、当時の南朝の政治的動乱を象徴するものであり、後世に多くの教訓を残すものでもあります。

もう一度検索