藤井包總

藤井包總：軍人・政治家・華族の生涯

藤井包總（ふじい かねすけ、1850年2月25日 - 1925年12月5日）は、明治から大正時代にかけて、日本陸軍の軍人、政治家、そして華族として活躍した人物です。最終階級は陸軍中将に上り詰め、貴族院議員としての政治活動にも携わりました。

広島県出身の出自と軍への道

藤井包總は、広島県出身の備後福山藩士・藤井忠治の長男として誕生しました。藩校である誠之館で学び、門田重長を師と仰ぎました。明治4年（1871年）、陸軍少尉として軍への道を歩み始めます。その後、着実に階級を昇進させ、中尉、大尉、工兵少佐、工兵中佐とステップアップしていきます。明治18年（1885年）には陸軍士官学校学科提理に就任し、教育にも携わりました。

陸軍における要職と活躍

明治20年（1887年）には陸軍幼年学校長に、明治22年（1889年）には陸地測量部長心得に就任。同年に工兵大佐に昇進します。明治27年（1894年）には陸軍大学校長事務取扱を務め、明治28年（1895年）には陸地測量部長に異動しました。明治29年（1896年）には陸軍少将に昇進。その後も、明治37年（1904年）には留守参謀本部事務取扱に就任し、明治38年（1905年）には陸軍中将にまで昇進しました。明治39年（1906年）に予備役に編入され、大正2年（1913年）には後備役、大正6年（1917年）にはついに軍務から退役しました。

政治家としての活動と華族への叙爵

軍人としての経歴だけでなく、藤井包總は政治の世界でも活躍しました。明治40年（1907年）、その功績が認められ、男爵の爵位を授与され華族となりました。そして、明治44年（1911年）から大正14年（1925年）まで貴族院議員として活動し、日本の政治に貢献しました。また、維新史料編纂会委員も務めています。

栄典と勲章

藤井包總は、長年にわたる軍務や政治活動での功績から、数々の栄典や勲章を授与されています。正三位、勲一等旭日大綬章など、高い位階と勲章を受けるなど、その功績は高く評価されました。日露戦争従軍に関する記章や、外国からの勲章も受章しています。

家族とその後

藤井包總の娘婿には、陸軍中将を務めた土橋勇逸がいます。

藤井包總は、軍人としての輝かしいキャリア、政治家としての貢献、そして華族としての地位を築き、明治・大正時代の日本において重要な役割を果たした人物と言えるでしょう。その功績は、現在も歴史に刻まれています。

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