藤原良綱

藤原良綱（ふじわら の よしつな）

藤原良綱は、平安時代中期から後期にかけて生きた貴族です。生没年は明らかではありません。藤原北家長良流に属し、摂津守を務めた藤原範永を父に持ちます。最終的な官位は正四位下・但馬守でした。

経歴

後冷泉天皇の時代、天喜4年（1056年）に源頼義の後任として陸奥守に任じられました。しかし、同年発生した阿久利川事件がきっかけとなり、源頼義と安倍頼時が戦闘状態に入ります。この状況下で、藤原良綱は陸奥国への赴任をためらいました。そのため、同年12月には源頼義が陸奥守に再任されることとなり、藤原良綱は兵部大輔へと転任しました。

その後、後三条天皇から白河天皇の時代にかけて、周防守、阿波守、但馬守といった地方官を歴任しました。

官歴

時期不詳：見伊勢守従五位下
天喜4年（1056年）：陸奥守（日付不詳）、12月29日：兵部大輔
康平3年（1060年）7月17日：見散位
治暦4年（1068年）11月28日：見周防守
承暦元年（1077年）12月18日：見阿波守
永保元年（1081年）11月21日：見阿波守
応徳2年（1085年）8月29日：見但馬守
元永元年（1118年）12月12日：故但馬守

系譜

『尊卑分脈』によれば、以下の通りです。

父：藤原範永
母：藤原能通の娘
妻：源頼国の娘
男子：藤原孝清
生母不詳の子女：
男子：宗覚
男子：真尊
男子：維覚
女子：源師忠室 - 藤原師通家女房
女子：高階泰仲室

参考文献

宮崎康充編『国司補任 第四 第五』続群書類従完成会、1990年
『尊卑分脈 第二篇』吉川弘文館、1987年

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