藤原通基 (大蔵卿)

藤原通基

藤原通基（ふじわら の みちもと）は、平安時代後期に活躍した貴族です。能登守・藤原基頼の次男として生まれ、最終的には正四位下・大蔵卿という官位にまで昇りました。また、彼は持明院家の родоначальникとしても知られています。

経歴

通基は、白河院政期末から鳥羽院政期前半にかけて、武蔵守、因幡守、丹波守といった地方官を歴任し、受領としてのキャリアを積みました。中央においては、左京権大夫も務めています。鳥羽院政期後半の康治2年（1143年）頃には、大蔵卿に任ぜられました。しかし、久安4年（1148年）10月10日に59歳で亡くなっています。

天治年間（1124年-1126年）には、父である基頼が創建した持仏堂・持明院を改築し、安楽光院と改名しました。この際、鳥羽上皇を招いて盛大な供養を行ったとされています。この出来事以降、「持明院」という名称は彼の邸宅の名として残り、ひいてはその家の家号となりました。三男の基家が持明院を継承し、その子孫は羽林家の持明院家として発展していくことになります。

官歴

大治2年（1127年） 正月3日：武蔵守に任官。12月7日：因幡守に遷任
大治5年（1130年） 正月6日：正五位下に叙位
長承3年（1134年） 8月13日：丹波守に任官
保延元年（1135年） 5月：左京権大夫兼丹波守に任官
康治2年（1143年） 7月11日：大蔵卿に任官
久安4年（1148年） 10月10日：死去

系譜

『尊卑分脈』によれば、通基の系譜は以下の通りです。

父：藤原基頼
母：藤原国仲の娘
妻：上西門院一条（源師隆の娘） - 待賢門院官女、上西門院乳母
長男：藤原通親
次男：藤原通重（?-1149） - 子孫は一条家
三男：持明院基家（1132-1214） - 子孫は持明院家
生母不明
男子：良基
男子：長基
女子：藤原公通室
女子：藤原実綱室
女子：藤原休子（藤原信隆室） - 藤原殖子（七条院）の母

通基は、地方官としてのキャリアを積み重ねる一方で、持明院家の основательとしての役割も果たしました。彼の功績は、その子孫によって受け継がれ、持明院家は последующий時代において значительный влиянием地位を確立することになります。

参考文献

『尊卑分脈 第一篇』吉川弘文館、1987年
宮崎康充編『国司補任 第五』続群書類従完成会、1990年

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