藤田若水

藤田 若水（ふじた わかみ）

藤田若水は、1876年12月11日生まれの日本の弁護士、政治家であり、広島市長を務めた他、衆議院議員としても活躍しました。彼のキャリアは、弁護士としての基礎を築き、政治活動においても大きな影響力を持つこととなりました。

経歴

藤田は愛媛県新居郡中荘村大字中村（現：新居浜市）で生まれ、藤田田之の四男として育ちました。1898年に東京専門学校（現在の早稲田大学）で邦語行政科を卒業し、2年後の1900年には弁護士試験に合格。1901年には大阪で弁護士事務所を設立し、1903年には広島市に移転しました。広島ではその後、弁護士の副会長や会長としても活動し、地域の法律実務に貢献しました。

広島市会議員や広島県会議員を経て、1927年に衆議院議員に当選。彼は合計で5回当選を果たし、政治の舞台でその存在感を示しました。1937年には第1次近衛内閣において司法参与官に任命され、法の運用において重要な役割を果たしました。さらに、1939年から1943年にかけて広島市長の職を務め、地域の発展に寄与しました。

終戦後の1946年には広島市復興審議会長に就任し、戦後の復興に向けた活動を行いましたが、次の年には公職追放を受けることになりました。それでも、彼は浜井信三に市長選挙への立候補を勧めるなど、戦後の広島市政にも関わりを持ち続けました。彼の晩年には、旧軍港都転換法に基づいて広島市に国有地の無償払い下げを実現すべく、政府との交渉にも積極的に取り組んでいましたが、その直後に1951年12月30日に亡くなりました。

人物像

藤田若水は囲碁を趣味とし、仏教徒でありました。また、広島市小町に住んでおり、東京にも住宅を持っていました。彼の家族には、妻のコト、長男の甸、次男の樸、四女の光子などがいます。妻は愛媛の加藤俊夫の姉であり、親族には衆議院議員の加藤俊夫や大洋漁業副社長の中部利三郎が含まれています。

参考文献

藤田の活動や経歴に関する詳細な情報は、各種の文献や資料に記載されています。特に『広島県紳士名鑑』や『衆議院要覧（乙）昭和十二年十一月』、そして新居浜市史の編纂にも関わっており、彼自身の影響力は時代を越えて評価されています。

藤田若水が広島市民に与えた影響は大きく、彼の功績は今日も多くの人々に引き継がれています。

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