藤田茂 (陸軍軍人)

藤田茂の生涯

藤田茂（ふじた しげる）は、1889年9月17日に広島県で生まれた日本の陸軍軍人であり、その最終階級は陸軍中将であった。彼の父は陸軍大尉であり、その影響を受けながら育った藤田は、幼少期から軍人を志す道を選びました。

幼少期と軍歴の始まり

藤田は広島陸軍地方幼年学校と中央幼年学校を経て、1911年に陸軍士官学校を卒業しました。士官学校では23期生として学び、同年の12月には騎兵少尉に任官され、騎兵第17連隊に配属されました。この時期から彼の軍歴は始まり、徐々に重要なポジションに昇進していくこととなります。

騎兵部隊での昇進

1921年には騎兵第24連隊の中隊長に就任し、その後の数年間で陸軍騎兵学校の教官を務めるなど、彼の軍事的な才能は周囲に認識されるようになっていきました。1928年8月には少佐に昇進し、その後は教導隊付や騎兵集団の副官など、多くの責任ある職務に従事しました。

日中戦争とその後

藤田は1938年7月に騎兵第28連隊長に就任し、そのまま日中戦争に参加しました。1940年3月には騎兵第15連隊長を任され、南京周辺での警備を行い、1941年には騎兵第2旅団長に昇進しました。さらにその年の10月には陸軍少将に進級し、12月には浦和連隊区司令官として帰国しました。

1944年3月には日本陸軍最後の乗馬騎兵である騎兵第4旅団長に任命され、帰徳での駐屯を命じられます。1945年3月、陸軍中将に進級し第59師団長としての任務を終戦まで全うしました。

戦後の人生

終戦後、藤田はシベリアに抑留され、その後公職追放の仮指定を受けました。1950年には撫順戦犯管理所に移され、1956年には禁錮18年の有罪判決を受けてしまいましたが、1957年に釈放されました。1958年4月に帰国した後、1960年から亡くなるまで中国帰還者連絡会の会長を務め、その生涯を終えました。

藤田茂の人生は、明治から昭和にかけて日本の軍事史の一部を形成した重要なものであり、戦争や戦後の試練を体験したことで、彼の視点や経験は後世に伝えられていくことになります。彼の功績は、軍人としての業績だけではなく、戦後の社会活動を通じても評価されています。

もう一度検索