藤野 (札幌市)

藤野（ふじの）

藤野は、北海道札幌市南区に位置する地名です。1条から6条、1丁目から最大13丁目までと、条丁目の設定がない番地が存在します。北に隣接する白川地区と合わせて藤野地区と呼ばれています。

地理

藤野地区は豊平川の南側に位置し、地区内を国道230号線が東西に走っています。東は石山地区、西は簾舞地区、北は白川地区と隣接しています。

歴史

藤野の地は、旧札幌郡豊平町大字平岸村の一部であり、かつては簾舞、簾前、ミソマイ、野の沢、オカバルシ川沿、オカバルシ川上、簾舞オカバルシ上流といった地域を含んでいました。

その歴史は、石狩の大漁師であった村山伝兵衛が、屋号「マルジュウゴ」を掲げ、船を造るための木材をこの地で切り出したことに始まります。そのため、かつては丸重吾（まるじゅうご）または丸重吾の沢と呼ばれていました。

元々は山鼻屯田や篠路兵村の公有地であったため、開拓は遅れていましたが、1881年（明治14年）頃から屯田兵による開墾が始まりました。1883年（明治16年）に野々沢地区に入植者が入り、1897年（明治30年）頃からは公有地外の土地の払い下げを受け、水田や牧場が開かれ、入植者が増加しました。

大正から昭和初期にかけては、札幌市への果樹・野菜の供給地として発展。昭和に入ってからは、空沼岳登山コースや藤の沢スキー場が開設され、戦後には十五島公園が開園するなど、観光産業が発展しました。昭和30年代以降は、定山渓鉄道の駅が新設されたり、国道が舗装されたりしたことで、宅地化が進みました。

1944年（昭和19年）- 豊平町の字名改正により、藤ノ沢と野々沢が統合され藤野となりました。
1961年（昭和36年）5月1日 - 札幌市に編入されました。
1972年（昭和47年）4月1日 - 札幌市の政令指定都市移行に伴い、南区の域内となりました。

交通

じょうてつ
道南バス

主な施設

南警察署藤野交番（藤野2-6）
札幌市消防局南消防署藤野出張所（藤野2-3）
札幌しらかば台南病院（藤野2-11）
札幌市藤野地区センター（藤野2-7）
十五島公園（藤野1-5）
札幌藤の沢すずらんゴルフ場 （藤野932）
池見札幌歯科衛生士専門学校（藤野1-10）
北海道札幌南陵高等学校（藤野5-10）
札幌市立藤野中学校（藤野5-6）
札幌市立藤野小学校（藤野2-7）
札幌市立藤野南小学校（藤野4-6）
札幌梅香幼稚園（藤野2-7）
藤ヶ丘幼稚園（藤野4-5）
藤ヶ丘保育園（藤野4-5）

ゆかりの人物

常見陽平（労働社会学者、藤野出身）
鶴岡トシ（北海道文教大学短期大学部初代学長）

参考文献

久保ヒデキ著『定山渓鉄道』（北海道新聞社‐2018年刊行）

外部リンク

* 札幌市南区

もう一度検索