定山渓

定山渓：札幌の奥座敷、自然と歴史の息吹

概要

北海道札幌市南区に位置する定山渓は、その名も示すように渓谷美と温泉が魅力の地域です。一般的に「定山渓」と呼ばれる際には、定山渓[[温泉]]東と定山渓[[温泉]]西の両地区を含みます。札幌市内から比較的アクセスしやすく、日帰り温泉客から長期滞在の観光客まで幅広く受け入れています。


エリアと特徴

定山渓エリアは大きく分けて以下の地域に分類されます。

定山渓（温泉地域を除く）： 定山渓ダムや豊平峡ダムといった大規模なダムが存在し、雄大な自然を満喫できます。さらに、豊平峡温泉や薄別温泉といった周辺温泉地、札幌国際スキー場などもこの区域に含まれます。自然を満喫したい観光客に最適です。

定山渓[[温泉]]東： かつては定山渓鉄道の定山渓駅があり、地域の交通の中枢を担っていました。現在も、温泉街としての賑わいを保ち、多くの観光客で賑わっています。歴史的な面影を残すスポットも多く、散策も楽しめます。

定山渓[[温泉]]西： 定山渓ホテルやホテル鹿の湯といった老舗ホテルが軒を連ね、落ち着いた雰囲気の中で温泉を楽しめます。静かな環境を求める観光客に人気です。


地名の由来：開拓者、美泉定山

定山渓という地名は、修験僧の美泉定山（旧名：常山）に由来します。美泉定山は全国を巡る修行の末、1853年（嘉永6年）に蝦夷地へ渡り、1866年（慶応2年）にアイヌの人々の案内で温泉を発見。開拓に乗り出し、この地の発展の礎を築きました。

1871年（明治4年）、副島種臣と東久世通禧が当地を訪れた際に、常山の湯守の働きぶりを称賛し、この渓谷を「常山渓」と命名しました。その後、1875年（明治8年）の平民苗字必称義務令によって常山が美泉定山と改名したことに伴い、「定山渓」という表記に変わりました。現在も、美泉定山の銅像や彼が建立した定山寺が、定山渓の歴史を物語っています。


主な施設と交通

教育施設： 札幌市立定山渓小学校、札幌市立定山渓中学校
行政機関： 定山渓まちづくりセンター、定山渓出張所（小金湯も管轄）
道路： 国道230号（札幌～中山峠～留寿都～洞爺湖～せたな）、北海道道1号小樽定山渓線（定山渓～小樽朝里）


歴史：江戸時代から現代まで

江戸時代： 1858年、松浦武四郎が定山渓を訪れ温泉の存在を確認。1866年、美泉定山が温泉を発見し湯治場を開設。
明治時代： 1871年、本願寺道路（後の国道230号）完成。1872年、平岸村の領域に。1902年、豊平村に合併。1906年、定山渓簡易教育所（後の定山渓小学校）設立。1908年、豊平村が豊平町となる。
大正時代： 1918年、定山渓鉄道開通、定山渓ホテル開業。1924年、北海道三景に選定される。
昭和時代： 1929年、定山渓鉄道電化完成。1932年、札幌～定山渓・豊平峡間のバス路線開設。1934年、章月旅館（後の章月グランドホテル）開業。1940年頃、定山渓森林鉄道開業。1949年、支笏洞爺国立公園に指定。1952年、定山渓中学校独立校舎完成。1953年、国道230号二級国道に昇格。1961年、豊平町が札幌市と合併。1965年、豊平峡ダム着工。1968年、定山渓森林鉄道廃止。1969年、国道230号（定山渓～中山峠）舗装工事完成。1969年、定山渓鉄道廃止。1978年、札幌国際スキー場オープン。


関連情報

水森かおり：2018年、シングル「定山渓」リリース。
ロン・ワトキンス：2015～2021年、定山渓に居住。


定山渓は、豊かな自然と歴史、そして温泉が織りなす魅力的な観光地です。訪れる際には、その歴史と自然の息吹を感じてみてください。

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