藤間文彦

藤間文彦について

藤間文彦（ふじま ふみひこ）は、1951年6月10日に生まれた日本の元俳優であり、現在は株式会社おもだか社の社長を務めています。彼の本名は、全く同じく藤間文彦です。彼の家庭は、日本舞踊に関わる背景を持ち、父親は藤間流の名跡を持つ藤間勘十郎、母親は日本舞踊家で女優の藤間紫です。また、娘の藤間爽子も女優として活動し、『ひよっこ』でデビューを果たしました。

東京都出身で、聖ミカエル学院高等学校を卒業した藤間は、1970年にデビュー。デビュー時は立正大学国文科の1年生という学生生活を送りながら、俳優としての道を歩み始めました。彼の俳優としてのスタートは1969年、劇団浪曼劇場の研究生としての活動から始まります。テレビドラマ『おんなの劇場』の一篇「堀川波の鼓」で、そのデビューを飾りました。この作品では、岸恵子演じる主人公の弟役を務め、注目を集めました。

1970年には、ポーラ名作劇場『花嫁の父』において、母親の藤間紫と共演しました。その時のプロフィールでは、「七光りを利用します。次回作から本金立ちして、まだ母子共演したいです」と語っており、母子の絆の深さと彼の向上心を垣間見ることができます。また同年、テレビドラマ『だまって坐れ』では、工務店の息子役としてレギュラー出演も果たしました。

1971年には、高校野球を題材としたドラマ『ガッツジュン』の主役、沢村純を演じました。この役を得るために、彼は野球の特訓を重ねており、当時のインタビューで「かなりしごかれましたが、主役としての責任感を感じます」と述べています。その後も、『それでも私は行く』などのNHKの作品に主役として出演し、テレビドラマを中心に活躍しました。

しかし、藤間は次第に俳優の第一線からは退き、母の夫である3代市川猿之助の事務所である株式会社おもだか社の社長として新たな道を歩みました。これにより、彼は自身の俳優業から離れ、裏方としての活動にシフトしました。

主な出演作品

テレビドラマ

• - おんなの劇場 / 堀川波の鼓（1969年、CX） - 文六役
• - ポーラ名作劇場 / 花嫁の父（1970年、NET）
• - だまって坐れ（1970年 - 1971年、ABC） - 平山次郎役
• - ガッツジュン（1971年、TBS） - 主演・沢村純役
• - 銀河テレビ小説 / それでも私は行く（1972年、NHK） - 主演・梶鶴雄役
• - 水戸黄門（TBS） - 清吉役（複数話出演）

映画

• - 日本任侠道 激突篇（1975年、東映） - 山田巳代吉役
• - 怪異談 生きてゐる小平次（1982年、ATG） - 小幡小平次役

藤間文彦はその脚光を浴びた俳優時代を経て、現在も日本のエンターテインメント界で重要な役割を担っています。彼の多才な経験は、次世代の若手俳優たちにも影響を与えていることでしょう。

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