藺牟田温泉

藺牟田温泉

藺牟田温泉（いむたおんせん）は、鹿児島県薩摩川内市祁答院町（旧薩摩国）に位置する温泉です。北薩地方の秘湯として知られ、その歴史は1000年前に遡ると言われています。古くは砂石温泉（さざらしおんせん）と呼ばれていました。

泉質

泉質は単純温泉で、源泉温度は48～60℃です。多量のラドンを含んでいるのが特徴です。このラドンが、神経痛や関節痛、疲労回復などに効果があるとされています。

温泉街

温泉街は、景勝地である藺牟田池から南東に約2.5km離れた川沿いに位置しています。小規模な集落の中に、数軒の温泉旅館と、共同浴場「下ノ湯」があります。

かつて藺牟田池畔には公共宿泊施設「旧いこいの村いむた池」がありましたが、現在は閉館しています。しかし、周辺には豊かな自然が残っており、散策やハイキングを楽しむことができます。

歴史

藺牟田温泉の歴史は古く、約1000年前から湧出していたと伝えられています。その起源には、羽に傷を負ったムササビ（または鷹という説も）が、湯を浴びて傷を癒していたという伝説が残っています。この出来事から、温泉の効能が信じられるようになり、浴槽が設置されたと言われています。

当初は、羽を晒すという意味で「羽晒（はざらし）温泉」と呼ばれていましたが、後に「砂石（さざらし）温泉」と転訛しました。その後、藺牟田池周辺が観光地として整備されるのに伴い、「藺牟田温泉」という名称が広く使われるようになりました。

アクセス

鉄道

九州新幹線、肥薩おれんじ鉄道、JR鹿児島本線 川内駅下車。
鹿児島空港行き空港連絡バス「藺牟田温泉」下車。
またはタクシーで約40分。
川内市内横断シャトルバス樋脇・入来コース「藺牟田温泉」下車（1日3便）、約50分。

空路

鹿児島空港から川内行き空港連絡バスで約40分、「藺牟田温泉」下車。
またはタクシーで約40分。

近隣施設

藺牟田温泉の周辺には、以下のような観光スポットがあります。

世界一郷水車：巨大な水車がシンボル。
藺牟田池：美しい景観が楽しめる池。
入来温泉：近隣の温泉地。
市比野温泉：こちらも近隣の温泉地。

脚注

1. 牧山望 『祁答院藺牟田郷誌』 藺牟田郷誌刊行会、1972年。

関連項目

温泉
温泉街
外湯
温泉番付
* 日本の温泉地一覧


藺牟田温泉は、その歴史と豊かな自然に囲まれた、心身ともに癒される温泉地です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体験してください。

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