蘆名盛久

蘆名盛久（あしな もりひさ）は、応永23年（1416年）に生まれ、文安元年7月2日（1444年8月15日）に没した室町時代中期の武将です。蘆名氏の第10代当主であり、通称は蘆名五郎、蘆名三郎右衛門と称しました。官位は刑部大輔、修理大夫、下総守などを歴任しています。

父は第9代当主である蘆名盛政であり、盛久は嫡男として生まれました。弟には盛信、金上盛興がいます。

永享6年（1434年）6月、父盛政から家督を譲り受け、蘆名氏の当主となりました。父盛政は同年中に死去しています。盛久の当主在任中の具体的な事績は明らかになっていませんが、永享10年（1438年）の永享の乱の際には、篠川御所足利満直に従ったと推定されています。この時の当主は盛久であったと考えられています。

盛久には実子がなかったため、弟である盛信を後継者として指名しました。文安元年（1444年）に29歳という若さで死去しています。

永享4年（1432年）には、後に会津藩の別邸となる御薬園の元となる別荘を建築したと伝えられています。この別荘が御薬園の起源であるという伝承は、蘆名氏の歴史を語る上で重要な要素となっています。

参考文献

* 七宮涬三「三浦・会津 蘆名一族」（新人物往来社）

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