蘭渝線

蘭渝線（らんゆせん）

蘭渝線は、中華人民共和国の甘粛省蘭州市と重慶市を結ぶ、全長820kmの高速鉄道路線です。この路線は、中国西部の主要都市を結ぶ重要な交通インフラとして、地域経済の発展に大きく貢献しています。

概要

蘭渝線は、全線が複線・電化されており、高速鉄道として建設されました。設計速度は本線が200～250km/h、支線が160km/hとなっています。路線は、甘粛省内が435km、四川省・重慶市内が385kmで構成されており、その他に南充市から広安市を経て高興駅に至る89kmの南高支線があります。

建設費はおよそ774億元で、そのうち甘粛省内が430億元を占めています。建設は、鉄道省、甘粛省、四川省、重慶市の合同出資により行われ、2008年に着工、約6年の工期を経て完成しました。

歴史

蘭渝線の建設は以下の通りに進められました。

2008年8月: 着工。
2014年8月8日: 南高支線が開通。襄渝線を経由し、重慶東駅から広安南駅まで2往復の列車が運行開始。
2015年1月1日: 重慶北駅・渭沱駅間が開通。重慶の主城区から合川駅まで約20分で移動可能に。
2015年12月26日: 重慶北駅・広元駅間が開通。
2016年6月28日: 蘭州東駅・夏官営駅間が開通。隴海線の旅客列車がこの区間を利用開始。
2016年12月26日: 岷県駅・広元駅間が開通。
* 2017年9月29日: 夏官営駅・岷県駅間が開通し、全線が開通。

蘭渝線の全線開通により、中国西部の交通網が大きく改善され、地域間の移動時間短縮、物流効率の向上に貢献しています。また、沿線地域の観光振興にも寄与し、経済発展を支える重要なインフラとなっています。

もう一度検索