蟹田駅

蟹田駅（かにたえき）

蟹田駅は、青森県東津軽郡外ヶ浜町の上蟹田に位置する、東日本旅客鉄道（JR東日本）津軽線の駅です。この駅は津軽線のみの単独駅として知られており、近くの中小国駅が北海道旅客鉄道（JR北海道）海峡線の分岐駅となっていますが、実際には特急「白鳥」や「スーパー白鳥」が停車するため、蟹田駅が実質的な分岐の役割を果たしてきました。

蟹田駅では、JR東日本とJR北海道の乗務員交代が行われることもあり、過去には寝台特急の車掌交代も行われていました。しかし、2016年に北海道新幹線が開業したことにより、海峡線の運行システムが変わり、蟹田駅への定期旅客列車は廃止されました。

2002年のダイヤ改正で新たに特急「白鳥」・「スーパー白鳥」が運行開始され、それ以降は蟹田駅は特急の主要停車駅として位置付けられました。特に、海峡線方面からの乗り換えの利便性が高いため、特急料金なしで特急の自由席が利用できる特例も設けられました。このような理由から、若者などの「青春18きっぷ」利用者が多く訪れる駅でもあります。

駅の歴史

蟹田駅の歴史は1951年に始まり、その際に日本国有鉄道（国鉄）の駅として開業しました。その後、1980年には貨物の取り扱いを廃止し、1985年には荷物の取り扱いも終了しました。そして、1987年には国鉄の民営化に伴い、JR東日本の駅として新たなスタートを切りました。

1988年にはJR北海道の海峡線が開業し、蟹田駅に直通する特急列車も増加しましたが、2002年の迅速なダイヤ改正以降は新たな運行システムが導入され、特急「白鳥」が主力となりました。2016年には在来線定期旅客列車が途絶え、蟹田駅は大きな転機を迎えました。

駅の構造と設備

蟹田駅は、ホームが単式と島式の1面2線、合計3線を有する地上駅です。ホーム間は跨線橋でつながっていて、利用者は安全に移動できます。駅は青森駅が管理しており、業務は受託の形でJR東日本東北総合サービスが行っています。木造の平屋建て駅舎にはみどりの窓口、自動券売機、待合室などが設置されています。

利用状況と周辺情報

最新のデータによると、蟹田駅の2023年度の乗車人員は1日平均109人です。時間帯によっては、地域の循環バスやタクシーサービスが利用でき、旅行者や地元の人々に重宝されています。駅の周囲には駐車場も完備されているため、ドライブ観光客もアクセスしやすい利点があります。

駅には、太宰治の名作『津軽』の一節が刻まれたボードが設置されており、文学ファンの訪問スポットにもなっています。また、近年の流行である人形駅長が任命されており、地域に彩りを添えています。これからも蟹田駅は地域の交通の要所として、多くの人々に利用され続けることでしょう。

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